2007年06月12日

地図無き旅は続く

読者の皆様がた、こんにちは。今まで使用していたブログが容量いっぱいになってしまったため、こちらへ引越しと相成りました。以前と比べると格段に重く、使い勝手も悪いのですが、音源のアップ可能などメリットも多いため、しばらくこちらでやってみようかと思います。

さて、アイリッシュ・フィドルを初めて丸2年が経とうとしています。今までも迷走を続けてきましたが、これからも熱く激しく、そして楽しんで…意図的に迷走していきたいと思います。

それでは、こちらでもお付き合いの程、宜しくお願いいたします!



激動の2年間、前ブログを読んでいない不届き者はこちら!!
http://sebastian.blog.bai.ne.jp/
posted by せばすちゃん at 10:11| Comment(14) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月13日

強襲揚陸作戦・再び

さて、新ブログでの初イベントのお知らせです。今週末の16日・土曜日、再び強襲揚陸作戦を実行いたします。もちろん例によって、在京の酔いどれ…もとい! フィドラー達が巣食うアイリッシュ・パブ、「IRISH TIMES」を襲撃いたします。まぁ前回同様、ボロボロに返り討ちにされるのが関の山ですが、今回は主催のKevinさんや宿敵・モハーさんに一泡…いや、せめて0.5泡くらいは吹かせたいところ。今回も仕事絡みではありますが、可能であれば愛器「虎徹」を持参したいと思います。

因縁の対決に興味ある方、もしくは、せばすちゃんファンの方(注:激しく女性限定)、フィドルをやってみたいけど足踏みされている方、セッション参加してみたいけど気後れしちゃっている方、覗いて見ませんか? もちろん凄腕の方も混じっていますが、セッション名が「ゆっくりセッション」という位なので、参加しやすい部類だと思います。もっとも昨年参加したときは「どこがゆっくりだ」と、ホテルに帰って、泣きながら大暴れしましたけどネ。

万が一ですが、大人数になってしまうと先方に迷惑をかけてしまいますので、もし興味がある方がおられましたら、下記アドレスにメールを頂ければ幸いです。
(ロボット検索・スパムメール対策のため、jpを抜いてあります。最後にjpをつけて下さいね)
ishico@hcc6.bai.ne.  

場所:東京新橋「IRISH TIMES」 http://plaza.rakuten.co.jp/THEIRISHTIMES/
時間:6/16(土) 19:30頃〜
主催:Kevin O'Hagiさん
posted by せばすちゃん at 09:38| Comment(4) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月16日

在りし日の残像

wed1.jpg

前ブログからお読みの方はご存知だろうが、先日、私は結婚式を挙げた。その際の写真や映像が、ボチボチと届いている。自分的にはやはり大トリのバイオリン演奏が気になるところ。なにせ緊張のあまり、その場では演奏の出来が全然判らなかったのである。まさにチキン・ハートならではの体たらくだが、こればっかりは改善が難しいなぁ。師匠も昔は極度の上がり症だったと仰っていたが、絶対に嘘だと思うな。 ちなみに結婚式当日の模様はコチラ

さて、昨日はDVDにて当日のビデオ映像が届いたので、ドキドキしながらも速攻でチェック! 結論から言うと…まぁまぁ。 いや、本来の実力と、演奏内容も覚えていないほどの緊張状態だったことを考えると、誉めてあげてもいい出来ではないだろうか。正直に言うと、もっとメタメタの演奏かと思っていたのだ。もちろん突っ込みどころは満載だが、まぁ今回はこれくらいの所で勘弁しておいて貰おう。



さて今回はビデオ映像掲載の実験も兼ねて、演奏の一部をアップしてみようと思う。ファイル形式はmpeg-2でサイズは約13MBだ。「観れない!」という方はご連絡下さい。動く師匠の映像も初公開…ファンは必見デス! 

本当は5曲メドレーだったのだが、今回はそのうち3曲を抜粋。曲目は「Connaught Man's Rumble 〜 Dennis Murphy's Polka 〜 John Ryan's Polka」のメドレーだ。ちなみに奏者は左から師匠、せばすちゃん、しゃおさん、padawanさん、そしてYさん。改めて有難うございました!


posted by せばすちゃん at 08:36| Comment(5) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月26日

聖地・クレモナへ!

crem2.jpg crem1.jpg

鮮やかな夏の朝の日差しの中、列車はゆっくりと黄色の駅舎へと滑り込む。ガタピシと、ぎこちない音を立てて、ドアが開く。そよぐ空気が、2等客室の籠もった空気を静かに掻き回す。そして男は高い車床からステップを下り、プラットホームへと降り立った。駅舎に掲げられた看板には「Cremona」の文字が輝いていた。


crem3.jpg

皆さん、ブォン・ジョルノ! せばすちゃんです。 導入にも書いたように今回はイタリア・クレモナへと行ってきた。もちろん、こんなブログを読んでくださっているフィドル野郎やバイオリン・ジャンキーはご存知だと思うが、クレモナは言ってみればバイオリンの聖地。クレモナ産というだけでビックリするほど値段が跳ね上がる、庶民にとっては迷惑も甚だしいところである。一泊だけではあるが、かの聖地に足を踏み入れることが出来たので、レポートをお届けしたいと思う。全2回の予定!


crem4.jpg crem5.jpg

クレモナは北部イタリア、ロンバルディア州に位置する人口8万人の小都市である。小さな街だが、起源はなんと紀元前218年にまで遡るというフザけた歴史ある都市だ。ちなみに今回も飽くまでも仕事のついでの来訪である。ボローニャという街で学会に参加したのだが、たまたまイタリアへの出入り口であるミラノとボローニャの間にクレモナが存在してしまうのである。そりゃね、たまたま通り道にクレモナがあるなら、寄らざるをえないでしょうよ…漢として! なに? それじゃどうして往路は飛行機でボローニャ入りだったのに、帰りは列車なんだって? …小五月蝿いこと言うんじゃないよ、ゲール君。いやだって、イタリアってストとか多いしさ…列車は飛行機と違って墜ちないしさ…ぶつぶつ。

crem6.jpg crem7.jpg

クレモナが何故バイオリンの聖地として有名なのか? 一重にコイツ、アントニオ・ストラディバリの名声故であろう。(コイツ呼ばわりかい) バイオリンをやらない人でも、この名前だけは聞いたことがある人は多いだろう。そのストラディバリがこの街でバイオリンを製作していたのである。街中でもストラディバリゆかりの地名やモニュメントが多数ある。

crem8.jpg

これはストラディバリの墓碑と言われているものらしい。実は広場付近の公園にさりげなく置かれているものなので、まず普通の観光客では気づくことすらなさそうな扱いだ。もっとも本物の墓じゃないし、記念碑的なものらしい。上に載っている石蓋だけは本物か?と言われているそうだが、そもそも本当の墓も判っていないそうなので、それも胡散臭いですナ。

ところで、人口わずかに8万人、地球の歩き方にも2ページしか載っていない小都市なのに、さっきから情報がえらく細かいとお気づきのアナタ! 流石です。 実は今回のクレモナ訪問においては、超ウルトラ強力なお方がガイドをして下さったのである。

crem10.jpg

その方はクレモナ在住のバイオリン製作家・菊田浩さん。この方は最近メディアへの露出が多くなっているので、雑誌などで見かけた方も多いはず。昨年には第11回・ヴィエニアフスキー・バイオリン製作コンクールで優勝、つい先日には第13回・チャイコフスキー・コンクールのバイオリン製作部門において優勝と、破竹の勢いを誇る日本人製作家である。実は私もキット物ではあるがバイオリン製作なんかをしている(参照)ので、ブログやメールを通じてお話はさせて頂いていたのだが、今回のクレモナ行きのお話をすると、快くお相手を引き受けて下さったのである。実に有難く、光栄な話である。だって国際コンクールで優勝ってことは、世界一ってことですよ!? 世界を制した漢と親しくさせて頂けるというのは、よく考えたら凄いことだ。…ガイドなんかさせちゃって良いのだろうか…。

恐縮はしたものの、菊田さんは実に穏やかで気さくなお人柄で、実に親切にお相手をして下さった。実際クレモナの情報はほとんど無かったのだが、そこはプロの製作家であり、クレモナに5年暮らしているだけあって、これ以上は望めないくらい完全無敵のガイドぶりだった。写真が撮れないのでお見せできないのが残念だが、市庁舎の中にあるバイオリン展示場やストラディバリ博物館も一緒に訪れた。


crem9.jpg

市庁舎の方にはストラディバリ、アマティ、ガルネリと世界最高峰のバイオリン・ヴィオラが並び、ストラディバリのチェロも展示されている。 この一部屋だけの資産価値で、下手な国の国家予算を軽く超えてしまう恐ろしい部屋だ。 いや〜、いずれも高名なバイオリンなれど、間近で見たのは初めてデス。でも正直言って、これらが一般のオールド・バイオリンに紛れ込んでいても、見た目ではよく判らないかも。しかし菊田さんにお聞きすると、やはり一目瞭然なのだそうな。う〜む、バイオリンって弾く方もだが、やはり作る方も芸術家なんだなぁと実感。

一方、ストラディバリ博物館は広大な美術館の一角にあるのだが、たどり着くだけでも難しいし、展示もイタリア語しかないので、並の観光客では見学するのは困難かも。しかし今回は菊田さんによる詳細な解説付きである。掲示されていることより詳しい説明なので、実に面白い。しかし、ストラディバリの多彩さは凄かったんですなぁ。ヴィオラ・ダ・ガンバや、ギター、マンドリン、挙句の果てにはバイオリンケースの金具の設計までしていたようだ。バイオリンだけで1000本作ったと言われているのに、んなことまでやってたのね…恐るべし、ストラディバリ…。


ところで市庁舎と博物館の共通入場券を購入したのだが、実はこのチケットは製作家だと半額で購入できる。菊田さんはともかく、私まで製作家だと言って、半額で購入。うん…嘘じゃないよね…誇大なだけさ! しかし世界最高峰の製作家と、世界最底辺の製作家が一緒につるんでいるとは、チケット売り場のオジサンも夢にも思うまい。
posted by せばすちゃん at 22:33| Comment(10) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月28日

世界を制した男達

crem10.jpg

昨夜に引き続き、クレモナ紀行・第2弾! 本日は旅先でお会いした素敵な方々を中心に紹介しようと思う。まずは勿論、このお方! 菊田浩さん。昨日も書いたように、昨年、今年と2つの国際大会で優勝という脅威の進撃速度で世界を席巻しつつある製作家である。その活躍は新聞・雑誌・テレビ・ラジオと各種メディアで取り上げられることが多くなって、すっかり有名人である。以前よりメールやブログで交流させて頂いていたのだが、まさかクレモナで菊田さんと直接にお会いできる機会があるとは思わなかった。本当に有難い話デス。そして散々クレモナのガイドをしてもらった挙句に、彼の自宅兼工房にお邪魔させて頂いた。まさに泥棒を家に招きいれるような所業だが、人格者である菊田さんは一向に気にしない様子。むむむ…却って悪事が働きにくいなぁ…。

crem21.jpg

菊田工房の道具棚。ふむふむ、世界を席巻する菊田バイオリンは、ここで生み出されているのね…。菊田さんから道具についての解説や、道具は高けりゃいいのかという論議など、興味深いお話を沢山聞かせて頂いた。しかし本当に気さくなお方である。年齢も一回りほど上だし、世界の頂点に立つ男なのに、非常に物腰も柔らかく、親切だ。う〜む、惚れるね。もし菊田さんがうら若き女性だったら、新婚早々、家庭崩壊の危機に瀕するところだ

crem22.jpg

菊田さんのブログでお馴染みのマスコットもご在宅。現在製作中のバイオリンと共に激写。

crem23.jpg

そして、いよいよ菊田さんの楽器の試奏へ! う〜む、まずは見た目だが、非常に美しい楽器だ。杢の立体感も素晴らしい。菊田さん曰く、「コンクールで上位を狙うには、最初の印象で「おっ」と思わせる何かがなければいけない」そうだ。そりゃそうだよね、審査員は物凄い数のバイオリンを見なきゃいけないんだから。確かに、菊田さんの楽器には何かがあるような気がする。実際に弾かせて頂くと、やはり素晴らしい音! 新作の音ではあるのだが、深みのある音色で、特にD線なんかは弾いていて非常に気持ちがいい。クリアーで素直な高音域も耳に心地よい。う〜む、欲しくなるよね…。楽器を引っ掴んだまま、窓から飛び降りて逃亡しようかと一瞬考えたが、4階なので断念。…無念じゃ。

そして是非アイリッシュを教えて欲しいとのことだったので、僭越極まりないながらも、ポルカ・ジグ・ホーンパイプなどを数曲、コツなどを交えながら一緒に弾かせて頂いた。菊田さんはバイオリンは作るが弾けないと仰っていたのだが、初見で難なくジグにも追従されるし、よく見たらビブラートまでかけてんじゃないですか! まったく達人って、油断も隙もないわ…。



crem24.jpg

さて、色々遊んでいると、ある方が菊田邸に登場。その方の名前は、高橋明氏。この方のHPは非常に有名で、私も以前から覗かせて頂いていたし、縁あって彼の製作したバイオリンを弾かせて頂いたことがあったのだ。そんな話を菊田さんにすると、「よろしければ紹介しますよ」と連絡をとって下さったのである。ひえ〜、そんなわざわざ来ていただかなくても…。ちなみに彼もクレモナ在住の製作家で、一昨年の第1回・ルビー国際バイオリン製作コンクールで優勝、先日のチャイコフスキー・コンクールでも菊田さんに次ぐ2位という輝かしい成績を収めている達人である。うぐぐ…私とほぼ同じ年齢なのだが、もう既に世界の頂点を極めているとは…。しかし、この方もお会いしてみると、メチャクチャ気さくなお方。同じ関西人というのもあってか、話も弾む。

crem25.jpg

記念に3人で写真撮影して頂く。う〜む、両脇には世界を制した男達…凄い写真だなぁ。私もいつか世界に誇れる何かを身につけてみたいものだ。…まぁ、「世界・変なところでフィドルを弾いている写真コンテスト」なんてものがあれば、ブッチギリの優勝かも知れんがね。



crem26.jpg

さて、今回の旅ではもうひとり菊田さんに紹介して頂いた方がいる。ニコラ・ラザーリ氏である。この方は菊田さんの師匠にあたるのだが、やはり高名な方。彼の楽器は新作でも200万はする。私がクレモナを訪れたのは日曜だったのだが、「可能な限り働かない」がモットーのイタリア人にしては珍しく、工房に出てきて作業をしているという。そこで菊田さんが、「せっかくクレモナまで来て、イタリア人の工房を見ずに帰るのもなんだろう」とのことで、紹介していただいたのである。うっわ〜、イタリア語も全然出来ないし、キット物を製作途中で投げ出しているような世界最底辺・製作家である私が会っていい人物なのか!? しかし、この方も実際にお会いしてみると、スーパー・フレンドリーなお方。英語が苦手なイタリア人にしては珍しく、英語も話すので、なんとかコミュニケーションはとれる。 しかし、なんだ? クレモナ派の人間って、みんなこんなに陽気でフレンドリーなのか!? 彼の工房にお邪魔させて頂いたのだが、その間ずっと喋っておられた。いやもう、本当に感謝の言葉もありません。有難うございます。



crem27.jpg

さて楽しい一日も終わり、いよいよ帰国の日を迎えた。先にも述べたが、クレモナを訪れたのは日曜日。ちなみにヨーロッパでは日曜は本当に店が開いてない。実はひとつ見ておきたい店があったのだが、そのため昨日は見れなかったのである。月曜の朝なら店は開いているだろうと、列車の出発時間前のわずかな時間を利用して、街の中心部へと向かう。お、開いてる開いてる…ちょっと覗いてみよっかな〜…

crem28.jpg

げ、いた!! いや自分で行っておいて、「いた」は無いだろうと我ながら思うが、この写真の方は超有名人である。その名をジオ・バッタ・モラッシー。そう、訪れてみたかった所とは、彼の工房だったのである。ミーハーな日本人観光客がみな写真を撮っていくという名所らしい。ま、私も所詮は俗物だかんね。

実は今でこそクレモナはバイオリンの聖地とされているが、ストラディバリやガルネリが没したあと、クレモナは急速に衰退の一路を辿ってしまうのである。クレモナが復興するのは20世紀に入ってから。これは私も菊田さんに聞いて始めて知ったのだが、あのムッソリーニが復興の音頭をとり、肝煎りでバイオリン製作学校が作られる。その学校から二人の巨匠が誕生し、今のクレモナの評価を確立するのである。その一人が、このG.B.モラッシー氏である。その業績に対して、騎士勲章を授与されたほどの人物。バイオリン製作界における生ける伝説と言っても過言ではない。クレモナ産というだけで価格が跳ね上がる迷惑な事態は、このジジィ御大が作り上げたのである。いや〜、話のネタに見れてよかった。もういつ死んじゃうか判らないしね。(失礼なこと言うな!) え、話してないのかって? そんな根性あるわけないだろーが!(ここ激怒)


crem29.jpg

かくして激動のクレモナ探訪は幕を閉じた。バイオリンの聖地に足を踏み入れられたこともそうだが、身近にはまず有り得ない、世界の頂点に立つ方々と話をするという貴重な体験をさせて頂いた。いずれも謙虚で明るく、気さくな方々であったのが非常に印象的であった。世界を制するような漢は、やはり人間的にも一味違うのだろう。世界の頂点とまでは行かなくても、何か人に自慢できるものを、いずれは身につけたいと思った旅でもあった。

菊田さん、高橋さん、そしてラザーリさん、本当に有難うございました。中でも、お疲れのなか、本当に朝から夜中まで一日中お相手してくださった菊田さんご夫妻には感謝の言葉もありません。本当に有難うございました。今後とも宜しくお願いいたします。
posted by せばすちゃん at 01:00| Comment(13) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月17日

遥か波濤を越えて

typhoon1.jpg
この季節の台風としては史上最強・最悪の規模と勢力を誇る2007年・台風4号「マンニィ」。今月14日には沖縄・九州を暴風圏に巻き込み、日本列島を東へ突っ切り、多大なる被害を叩き出した。コイツのせいでせっかくの休日が台無しになった方も多いだろう。


typhoon2.jpg
そんな状況下で、一人の男が新大阪から博多へと向かおうとしていた。「誰だ、その無謀野郎は!?」という声が聞こえてきそうだが、野暮な質問でもある。っつーか、聞くまでもなかろうが。


typhoon3.jpg
まさに台風の予想進路と真っ向から相対する男前度120%・無謀度200%な、侵攻ルート設定だ。しかし、もちろん何の理由も無しに、こんな作戦行動を行ったりはしない。逆に言えば為さねばならぬ事由のためには、少々無謀でも敢えてやらねばならぬ時があるのだ…にはな。


typhoon4.jpg typhoon5.jpg
目指すは福岡・天神のアイリッシュ・パブ「The Celts」。 ここには、あの男がいる。 そう、このブログにもしばしば登場するpadawan氏である。確固たる技術と卓越した感性、そして豊富なネタ(これ重要)を持っている、私が直接知る限りでは、アマチュア最強クラスのフィドラーである。もともと関西在住であったのだが、今年5月から仕事で九州へ赴任されているのである。九州ではあまりアイリッシュが盛んではないらしく、padawanさんがこのお店を中心にセッションなどを定着させようと活動されているのは聞いていたのだが、そこを急襲しようと言い出した人物がいるのである。「いつ仕事をしているのか判らない流離のフィドラー」・モハー氏である。彼もこのブログではお馴染みの感があるが、彼は全国到るところに出現しては、各地でセッションなどに参加している超活動的なフィドラーである。そんな彼から一通のメールが届いたのである。「博多を威力偵察するので、参加するように」と…。

いや〜、その日は連休とはいえ、仕事が入って…あれ、その日の仕事がキャンセルに…? いやでも、いちおう新婚だしさ、いきなり連休フルに家は空けにく…あれ、妻は仕事で東京出張? …行くしかないだろ。 てなわけで、計画は回りだしたのである。どうせならと、padawanさんには私が行くことは内緒にして、完全な奇襲攻撃を敢行することとする。世の中はサプライズがあった方が楽しいのだよ。まぁ当日に台風が上陸してしまったのは偶然なのだが、新幹線も動いてるし、「この悪天候を突っ切って、何の前触れも無く、突然現れたら面白いだろう」という、関西人らしいネタ最優先の観点から計画は決行の運びとなったのである。むしろ奇襲作戦としては御誂え向きの天候ですな…ふふふ。


typhoon6.jpg
かくして、モハー・せばすちゃん連合艦隊は台風で荒れ狂う波濤を超え、護衛艦が徘徊する馬関海峡を突破し、ついに九州へ上陸を果たすのである。なんて書いてるけど、コレは途中で寄り道した下関にたまたま停泊していた護衛艦「さざなみ」。 「たかなみ」型護衛艦の4番艦で、平成17年就航の新鋭艦だ。基準排水量4550t。32セルの垂直発射式ミサイル・ランチャーを装備し、情報処理系とデータリンク・システムが飛躍的に…(以下略)


そして、モハーさんと綿密な打ち合わせとタイミング調整の末、偶然を装ってpadawanさんの前に突然姿を現す、せばすちゃん。そのときの彼の驚愕の顔は忘れられない。いや〜、本当に悪戯を考えているときって死ぬほど楽しいよね。でも喜んで頂けたみたいで何より。




typhoon7.jpg
というわけで、「The Celts」で行われたライブ&セッションに飛び入り参加させて頂いた。ライブのメンバーはpadawanさん、モハーさん、そしてフルートのTommyさん。Tommyさんは初顔あわせだが、京都のアイリッシュ・パブ「フィールド」でブイブイ言わせていたという凄腕フルート吹きの方である。もう皆さん凄腕だし、私は飛び入りなので練習もしてないしで、とてもついていけないので、もっぱら聴き役・飲み役。数曲に混じって一緒に弾かせて頂いた。


typhoon8.jpg
そして、セッション・タイム。今回はお二人の方が楽器を持参されていた。軸になる数曲を中心に色々な曲を弾いていく。楽器持参の方はお二人だったが、ダンスを習われている方がいたり、流れている曲を聴いて店に入ってきてくれるお客さんもいて、いい雰囲気でセッションは進む。


typhoon9.jpg
そして、「いつか倒すリスト」の上位ランカー・padawanさんと無謀にも直接対決の図。もちろん結果は圧敗・惨敗、コテンパンのキューである。というか最初から勝負にもならないけどね。む〜、しかしまたレベル・アップされているような…。セッションで曲を弾ける人というのは結構いるものだが、フィドル一本でソロを聴かせられるプレイヤーはそうはいない。彼は間違いなくそういうプレイヤーだ。う〜む、私もいずれは、あの頂きに登ってみたいものである。




typhoon99.jpg
かくして博多・天神の急襲作戦は幕を閉じた。奇襲としては史上稀に見る大成功だろう。ライブ&セッションはリハーサルまで含めると、なんと6時間にも及んだ。それでも疲れはあまりなく、充実感に満ちているのは、やはり楽しいセッションだったからだろう。改めて刺激を頂くこともできた。こういう刺激は、より上手くなるためのモチベーションとして非常に重要だと思う。いつか彼を倒す日を夢見て…。最後にお店のマスターと参加のプレイヤー、最後までおつきあい頂いたお客さんと一枚。


参加の皆様、お疲れ様&有難うございました! 特に長時間にわたり好き放題に弾かせて頂いた「The Celts」のマスターには感謝の言葉もありません。本当に有難うございました。そして、博多にアイリッシュを根付かせようとしているpadawanさんに心からエールを送りたいと思います。また博多を訪れる機会がありましたら、是非一緒に遊んで下さいませ!
posted by せばすちゃん at 01:02| Comment(6) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月19日

超常現象は不可抗力だ

超常現象の一つとして有名なものに、「魚降り」というものがある。読んで字のごとく、魚などの降るはずのないものが降ってくる現象だ。これは遥か昔から洋の東西を問わず、世界各国で報告がある。報告は魚に限らず、カエルなどの例もある。原因は解明されていないが、海上で発生した竜巻が魚を巻き上げ、遠く離れた地まで吹き飛ばし、そこで魚が降るのだという説がある。もひとつ説得力に欠ける気がするがね。

さて、前置きが長かったが、実は先日、私の家においても超常現象が発生したのである。九州遠征から帰国すると、家に見慣れない弓が落ちていたのだ。な、何だコレは!?


bow1.jpg
これが問題の謎の弓。黒い弓で、どうも素材は木材ではないようだ。剛性はかなり高く、重心はやや手元より。重量は61g。


bow2.jpg
フロッグ近辺に「Coda Bow CONSERVATORY」と刻印されている。ウェブで調べてみると、どうもコイツらしい。なるほど、カーボン弓か…。有名プレイヤーの専用モデルなんかを出したりして少々あざとい商売をしているものの、なかなか評判は良いようだ。試しにちょっと弾いてみると、これがなかなか良い感じだ。バランスがいいのか、とり回しが楽だし、アップとダウンの切り替えも振り回されにくい気がする。そして音も現在使用中の弓よりも良いかも。お〜、なかなか良いではないか!

しかし、何故こんなモノが我が家に落ちているのか? 不思議だな〜(棒読み)。 世界の七不思議だな〜(棒読み)。 そうか、きっと史上最大級の台風4号に巻き上げられたカーボン弓が、たまたま我が家に落ちてきたに違いない。多くの被害を叩き出した台風4号だが、たまにはいいこともするじゃないか。いや、一重に私の日頃の行いというか…人徳? いや〜、あっはっは。善行というのは積んでおくものだね〜。独りほくそ笑みながら、九州遠征の時の写真の整理をしていると…。


bow3.jpg
あれ、何これ? ここ何処? 何か見覚えがあるような…まさか…魔窟?参照) 以前にも何回か書いたことがあるのだが、興味深い楽器が興味深い価格で転がりまくっており危険すぎるため、以前私が魔窟と命名したお店「アコースティック・ハーモニー」にそっくりである。しかし…何故、九州遠征の写真にこんな写真が紛れ込んでいるのか? おかしい…記憶にないぞ(棒読み)。 モハーさんと九州遠征の帰りに寄り道したなんて記憶は一切ない(棒読み)。


bow4.jpg
ましてや、その魔窟で偶然「ゆっくりセッション」でお会いしたKさんと再会を果たした記憶なんか絶対にない。証拠もない。でも、写真はある…おっかし〜な〜。しかし、九州から帰ってきた我々と、筑波から来たKさんが神戸のお店で偶然に出会うなんざ、本当に不思議な話だ。いや〜、弓ぐらい降っても全然おかしくないくらい奇跡的ですよね、うんうん。 いやぁしかしKさん、セッションの時も思ったが素晴らしい腕前だ。padawanさんといい、モハーさんといい、今回の旅では死ぬほど刺激を受けた。もっともっと練習しなければ!


なんか今日は文章がおかしいって? 仕方なかろう。 家庭持ちにはそれなりの苦労と言うのがあるのだよ。覚えておけ、ゲール君。 しかし、まぁなんだ。偶然とはいえ手に入ってしまった弓は仕方ない。幸いにも私の好みにジャストフィットする弓なので、コイツを新しい相棒に、練習に励むとしよう。 

うへへ。
posted by せばすちゃん at 22:43| Comment(22) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月02日

迎撃態勢をとれ!

イベント告知…というか檄文です。

来たる8/18(土)、関東から2名のフィドラーが来阪されます。当ブログでもお馴染みの流浪人フィドラー・モハーさんと、アイリッシュ界最後の紳士・Kevinさんが連合を組んでの関西上陸です。私が上京した際には、いつもコテンパンに歓迎してくださるお二人に対し、日頃の感謝をこめて、盛大なるお礼参りをブチかましたい所存です。我こそ!と思わん方はこぞってご協力下さい。


ま、要するに歓迎セッション&練習会の開催のお知らせです。今回は2部構成の予定で、一次会がカラオケを利用してのクローズな練習会、二次会が地元で伝説の居酒屋阿留酎でのセッションとなります。初心者も歓迎ですので、「興味があるけど躊躇していた」なんて方も奮ってご参加下さい。楽器は不問です。フィドルじゃなくてもオッケーです。また楽器は弾かなくても、セッションやアイリッシュに興味がある方、美味い酒に溺れたい方も二次会会場へ是非! 飲んだくれの方には、今なら医療スタッフが無料でついてきます。安心してご来店を! …もっとも医療スタッフが飲んだくれてて役立たずの可能性大デス。

プレイヤーとして参加希望の方はコメントをつけるか、下記アドレスまで連絡をお願いいたします。
ishico@hcc6.bai.ne.
(注:スパム防止のため、最後のjpが抜けています)



一次会:アイリッシュ練習会
時間:8/18(土) 15:30 〜
場所:兵庫県・西宮市 
会場:阪急・西宮北口駅近辺のカラオケ
(ご連絡いただいた参加希望者には集合場所などお知らせいたします。)

二次会:阿留酎アイリッシュ・セッション
時間:8/18(土) 18:00 〜
場所:兵庫県・西宮市
会場:阿留酎 http://www.alchu.com/
posted by せばすちゃん at 20:21| Comment(19) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月02日

拝命!名誉顧問

先日の大規模練習会(参照)だが、予想を上回る反響があったようで、現在ある動きが出てきている。アイリッシュ未経験の方々が数名参加されていたのだが、「今のままでは練習会にもついていけない」と、練習会に参加するための練習会を立ち上げようとされているのだ。思えば一年前には私も同じようなことをやっていたんだなぁ。川原練習会も「オキャロランを弾く会」も、そもそもは練習会に行っても手も足も出ないから結成されたものだ。それを思えば、ちょっと感慨深いものがある。

音頭をとっておられるのは、前回参加して頂いたRIN☆さん。この方が有志をとりまとめて、企画・運営をされているのだが、なんと練習会の名前が「せば組」! …なんですと!? さすがに名前を冠されるほどの人物ではないので御辞退申し上げたのだが、「知名度が高いほうが何かと便利」という超実利的判断によって、そのまま採用になったようだ。…さすが関西人…。

そんな「せば組」であるが、名誉顧問の就任依頼が来た。ひとさまに何かを教えられる程の腕前ではないが、アイリッシュを楽しむ人の裾野が広がるのであれば、何よりも嬉しいこと。謹んでお受けすることにした。アイリッシュの楽しさや無駄な豆知識、ちょっとしたコツくらいなら伝えられることもあるだろう。第一回の練習会は10月に予定されているが、既に人数が集まり、参加を締め切っているとのこと。そんなやる気満々なフィドル野郎(淑女)候補の方々に、技術はともかくとして、ちょっとでも楽しさを伝えられたらと思う。


ちなみに、私はこう見えても大学関係者である。教育についても一家言を持っている。一番衝撃を受けた教師はリー・アーメイ。この方のような熱い講義ができたらいいな。



hm2.jpg
話しかけられたとき以外は口を開くな!
口でクソ垂れる前後には「サー」をつけろ!
わかったか、ウジ虫ども!!

(Sir, Yes Sir !!)


hm1.jpg
貴様ら豚どもが俺の訓練を生き残れたら、各人が兵器になる。
戦争に祈りを捧げる死の司祭だ。
その日まではウジ虫だ! 地球上で最下等の生命体だ!
貴様らには両生動物のクソをかき集めたほどの値打ちしかない!!
わかったか、ウジ虫ども!!

(Sir, Yes Sir !!)
posted by せばすちゃん at 10:05| Comment(25) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月12日

久しぶりの新兵器

レッスン第77回は、リールには触れずにまたジグ漬けのレッスンとなった。以前から思っていたのだが、リズムはちょっとずつ感じが出てきているものの、どうも私のジグはバタバタと落ち着きに欠ける演奏なのだ。理由を検討するに、やはりボゥイングの安定が欠けること、まだ第2音を弾きすぎていること、アクセントの立ち上げ方が急激過ぎることに由来するようだ。そこで師匠が「やったこと無いんですけど、こんな練習もしてみましょうか」と、ある提案を出された。

私は以前にも練習効率をあげるために、最新鋭技術を用いた幾つかのレッスン・サポート・システムを開発してきた。A.P.P.I.SystemB.A.G.Systemなどがそうだが、今回はそれに続く第三弾である。その名を「Bowing Length Control Marker」。 まさに現代科学の粋を結集したハイテク技術である。


blcm1.jpg

今回の細工は弓側に施工する。写真では判りにくいかもしれないが、弓の先端から2/5程のところに小さなテープを張るだけ。別にハイテクだからって運用法は単純に越したことはないからな。モノはA.P.P.I. Systemの際に利用した「かくれんぼくん」なる、張るとほとんど見えなくなるテープを使用した。うむ、まさにハイテク技術だ。

blcm2.jpg

拡大図がこちら。手前側だけに張れば他人が見ても判らないので、見栄坊な貴方にも最適デス。さて実際にコレをどう使うかであるが、実はこれの動きを見ることによってグルーヴ(つまりノリね)をコントロールしようという画期的なデバイスなのである。

このブログでも何度も言及しているが、ジグのアクセントは6/8拍子において、第1、第3、第4、第6拍にくる。
」となるわけだ。つまり裏を返せば、第2、第5拍を弱く弾いてやればいいのである。さて、バイオリンにおいて音量のコントロールは弓の圧力と、使う弓の長さで決定されるわけだが、今回はこのマーカーを見て長さをコントロールすることに主眼が置かれている。

つまり、中弓から始めてこのマーカーの位置まで弓を引き、第一音を弾く。そして第2音はマーカーをほとんど動かさない程度に弾き、マーカーから先弓までを使って第3音を弾いてやるのである。ダウンボゥの場合はその逆である。これによってボウィングの長さ、つまりノリを安定させるというわけだ。

「そんなの耳で聴いてりゃ判ることじゃん」という大タワケも世の中にはいるだろう。そんな頭の不自由な方々のために説明すると、実は人間の情報入力経路においては、視覚情報が9割近くを占めていると言われている。中枢性の平衡機能障害がある人でも、目を開けていれば視覚からの補正によって立位保持が出来るということからも、視覚情報の重要性というものは明らかだ。よって視覚的にリズムを理解するというのは非常に効率的なのである。 …たぶん。うむ、人間工学的にも優れたシステムだね。 …たぶん。 そして何よりも感覚的な概念を定量化できるというのは、自己評価においてとても大切なことなのだよ。 …メイビー。


さて、実際に師匠にこの弓を使って弾いてもらうと、ビシっと1音4音はこのマーカーのところで弓が停止し、2音を弾くときには、ほとんどマーカーが動かない。ホントに5mm位しか動かない。ほとんど指弓か手首のちょっとした動きだけで発音しているようだ。なるほど、師匠のノリはこうやって作られているのかぁ。とりあえず、開放弦で猛特訓の日々の始まりである。
posted by せばすちゃん at 22:53| Comment(10) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月03日

オリジナル製作プロジェクト

昨年末にフィドルにおける今年の目標というものを幾つか設定した(参照)のだが、いまだに手をつけずに放置されていた項目がある。それは「オリジナル曲を作る」というものである。実は今までも練習時に遊びでテキトーなフレーズを作って遊ぶことはあったのだが、ちゃんと取り組んではいなかった。なにより、トラッドが1曲もまともに弾けないのに、そんなことをしてる余裕はなかったのだ。しかし、ある日転機は訪れたのである。

それは先日のせば組・第2回練習会の時であった。参加者のゆうまさんが、「アイリッシュじゃないんですが、この曲を弾いてみたいんです」とある曲を持ち込まれた。それはZabadakの吉良和彦氏がミュージカルのために書いた「春のジグ」という曲であった。ゆうまさんがその場でピアノで弾いてくださったのだが、キャッチーで覚えやすいメロディだ。それでは次回は皆でコレも弾いてみましょうかとなったのだが、そこでつい口走ってしまったのである。 「それじゃ、私もオリジナル・ジグを持ってきますか」と。 いやまぁ100%冗談だったワケではないにせよ、聞き流してくれて全然オッケーなシチュエーションだ。しかし、こんな時に限ってみな恐ろしいほど喰いつきが良い。 「おおおお!?」ってな感じ? うわ〜、ばかばか。口は災いの元とはよく言ったものである。 …マズイな…しかし、いちど口にしてしまった以上は実行しなければなるまい。 「有言不実行」は漢の恥だ。 そこで、「オリジナル・ジグ製作プロジェクト」を立ち上げることにした。



実はジグもモチーフはかなり自分の中にはある。メモ帳がわりにシーケンサーに叩き込んである細切れフレーズも幾つかストックがある。しかし作曲とはパトスと衝動による産物なのだ。要するにその場の勢いで作ったほうがいいに違いない!…という確かならぬ理論に基づいて、新規に一曲作ってみた。

曲名はそのまんま、「St. Sebastian's Jig」だ。読みは「サン・セバスチャン」ね。今回の作曲の際のテーマは3つ。あまりアイリッシュっぽくないこと。単純な進行で、技術的に演奏が簡単なこと。弾いていて楽しいことだ。セッションの最後なんかに皆で弾いて盛り上がれればと思い、高揚感重視で作ってみた。さぁ、聴いておののけ、下民ども! 魂のオリジナル・ジグを!!


St. Sebastian's Jig

楽譜はコチラ!
http://fiddlersebastian.up.seesaa.net/image/sebajigscore.jpg

11/4追記:Yoshiさんが指番号をつけてPDF化して下さいました!
クリックで見れない場合はリンク上で右クリックして「対象をファイルに保存」してください。
http://www.geocities.jp/takaoka4410/Sebastian.pdf



なに、大上段な態度の割に大したことないって? …スンマセン、一言たりとも反論できません。 なに、シンセの音ばっかりでバイオリン弾いてないじゃないかって? …だって、作曲者がまだ上手く弾けな…ごにょごにょ。 なに、アレンジがショボい? …だってイメージ確認用に速攻で作ったオケのままだし…ごにょごにょ。 とにかく! 循環コードを使用した解りやすくシンプルな進行。E線を使わず弾けるメロディ。そして盛り上がる(と思う)Cパート。如何だろうか?


面白いと思われた方は是非弾いてみて下さいませ。 あ、呼称は「せばジグ」で!
posted by せばすちゃん at 23:55| Comment(33) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月24日

近況報告&作戦行動計画

最近はフィドル熱が再発し、練習時間も数倍となり、ブログの更新頻度も格段に上がっていたのだが、お気づきの通り、しばらく更新が停止するという事態に陥っていた。これは元来、寒くなると忙しくなる仕事のうえ、家庭の事情などが大きく起因している。

それでなくても冬場が忙しいのに加え、今の勤務地は医療過疎地。こういう地域で拠点となるべき公立病院が存在せず、また近隣の公立病院もまったくといっていいほど機能していない。そのしわ寄せが全て回ってきている状態だ。自治体は一体何をやってるのか…。

おまけに、実母が緊急入院するというハプニングがあったのだ。そりゃまぁ三十路半ば男の母なので、そろそろ色々と体にトラブルが出てきてもいい頃なのだが、まさかこう来るとは…。日頃とは逆の立場である患者サイドに立ってみて、はじめて気づかされる点も色々多いし、まぁこれもひとつの経験がだろう。とりあえず予断は許さないものの、命に別状はなく本人も元気だ。


さて、そうなってくると、私の中で燻っている小宇宙(コスモ)をどうしてくれようかという問題が発生してくる。グツグツと煮えたぎるフィドルへの欲求と、ほとばしる情熱と、熱きパトスを! 自主練が極端に減ったのはもちろん、ここ数回レッスンも休んでいるし、楽しみにしていたオキャ会・8時間耐久練習会も不参加に終わった。しかしアイリッシュダンスが、イングランド人の目から隠れるように発達したように、そしてカポエラが抑圧された奴隷たちの間で発展したように、文化や情熱というものは抑制された状態でこそ、大きく発展するものである。ここで、せばすちゃんは考える。 ここは誰かと一戦交えよう。 「何故そうなるんだ!?」という怒号が聞こえてきそうではあるが、善悪は別として、戦いが飛躍的な技術の進歩を生んできたことは、歴然とした事実である。相対的な自分のポジションを認識し、己に足りないモノを見極め、モチベーションを確保する。そして何より、戦いは男の本能なのだ。

誰かいい対戦相手はいないかぬぁ〜っと…と桂小枝ばりに検討してみる。 …いた、いましたよ。 来月には研究会のため横浜への出張があるのだが、その際に寄り道を敢行することに決定。そう、昨年も出撃したKevinさん主催の「ゆっくりセッション」である。このセッションは昨年参加したとき(参照)から「どこがゆっくりだ!?」と叫びたくなるレベルであったが、すっかり定例化し、強者メンバーも参集され、エライコトになっているらしい。正直ちょっと手に余るシロモノだが、玉砕覚悟で特攻をかける予定だ。今回は我が愛器・「虎徹」も持参する予定だし、弦をINFELD・赤に張り替えた「虎徹」の鳴りは絶好調だ。そして構えから修正し、一日1000本のボゥイングをこなした私自身も少しばかりはパワーアップしているだろう。暗譜した曲目も71曲を数えるようになっている。昨年ほど無様な惨敗はないものと信じたいところだ。


ふはははは、首を待っていろ、新橋に巣喰う下民ども!

…ってウソです、ゴメンナサイ。適当なトコで許して下さいませ。

posted by せばすちゃん at 22:29| Comment(12) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月24日

来たれ! アレ系・忘年会!

告知です。来る12/28・金曜日、今年の最後を締めくくる恒例・大忘年会を開催いたします。 今回は買う・弾く・飲むの怒涛のツアー構成となっております。 詳細は下記の通り!


第一弾 嵐の魔窟・蹂躙ツアー 15:00〜
このブログで何回も出てくる魔窟こと「アコースティック・ハーモニー」への突撃ツアーを敢行いたします。珍しい楽器やお値打ち楽器がテンコ盛り。さらに値引き担当大臣として、モハー氏が同行されます。彼は同店に対し巨額のODAを施行しているため、彼が一緒にいると大幅値引きが期待できるかも!?

第二弾 力いっぱい弾きまくれ! 地獄の練習会 18:00〜
我らが常宿・兵庫県立芸術文化センターのスタジオにて、練習会を行います。当ブログでもお馴染みの個性豊かなメンバーが大暴れ。初心者の方も歓迎です!

第三弾 或いは、それこそがフィドラー人生〜怒涛の飲み会 21:30頃〜
練習会終了後、そのまま近くのアイリッシュ・パブ・「カプリシカ」になだれ込み、忘年会を行います。セッションはありませんが、当日は店内にてアイリッシュ・ライブをやっています。音楽を聴きながら、ただ飲むもよし、語るもよし、暴れるもよし。(注:これは嘘デス) 皆でワイワイとやりましょう!



練習会いちど出てみたいな〜という方、初心者の方も歓迎です。もちろん飲み会だけ参加とか、魔窟ツアーのみ参加など、部分参加・途中退場も自由です。対象はアイリッシュもしくはバイオリンを愛する全ての方です。もちろん、せばファンな女性陣も大歓迎です。(だから、いねーってば…) 奮ってご参加下さい。

ちなみに、私は仕事のため、第二陣の練習会の途中からの参加となります。なお、企画・侵攻進行はhiroさんが担当してくださっています。参加を希望される方は、当記事にコメントを下さるか、下記メール・アドレスまでご連絡ください。詳細をお伝えいたします。



ishico@hcc6.bai.ne. (スパム予防です。 最後にjpをつけて下さいね!)
posted by せばすちゃん at 13:34| Comment(8) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月04日

突っ走り宣言

遅ればせながら、明けましておめでとうございます! プレイヤー仲間の皆様、読者の皆様、その他有象無象の下民ども。今年も宜しくお付き合い下さいませ!


さて、既に三箇日も過ぎてしまったわけが、昨年一年を振り返り、今年の抱負などを掲げてみたいと思う。昨年の目標というのを一昨年の年末に挙げた(参照)のだが、それは以下のようなものであった。

1. 簡単な曲でいいので、踊れるリールを弾けるようなること。
2. オリジナル・セット、オリジナル曲の研究
3. バンド、もしくはシンセ併用で聴かせるアイリッシュの研究

リールに関しては拙いながらも数曲を弾けるようになったし、それなりにリズム感も出せるようになってきていると思うので、まぁ合格かな? 項目2に関しても、オリジナルセットどころか即興で色々な曲を自由に繋げて弾けるようになってきたし、出来はともかくとして「せばジグ」なるオリジナル曲も発表出来たので、これもまぁヨシとしよう。項目3はバンドでは一回も出来なかったし、オリジナル・アレンジも発表は「Scartaglen Polka」の1曲(参照)だけに留まったので△かな? まぁ、達成率は70〜80%に及ぶので、トータルで合格としよう!

さて、今年の目標も挙げてみるとしよう。

1. リールの強化。目標曲:「Farewell to Erin」
2. 謳うジグの強化。目標曲:「Lark in the Morning」
3. オリジナル曲の研究。
4. バンド編成のアレンジ研究

常日頃から言っている持論であるが、目標には具体性がなければ意味がないので、リールとジグには目標曲を設定してみた。いずれも音をなぞるだけなら今でも弾いている曲だが、この2曲を「せばらしく」弾くのが目標だ。この2曲は「こう弾きたい」というイメージが比較的明確に自分の中にあるので、選択してみた。リズム・ビシバシ系というよりは、フレーズのアーティキュレーションなどを中心に独自性を出せればと思っている。「せばの弾くErinとLarkはカッコいいぜ」と言われてみたいね。

オリジナル曲に関しては、実はアイデアは既に数曲分ある。せばジグは一部でなかなか好評だったのだが、なにせ作曲者自身が上手く弾けないというワケワカラン状態を内包していた。今年は作曲者の威厳を高めることにも傾注したい

バンド編成での演奏はいつかやってみたい目標だが、その日に向けて研究をしてみたいと思う。まずはフィドル2〜3本+ギターという編成でアレンジなどを考えてみたいね。ホントいうと、ベースとブズーキ、リズム楽器も欲しいのだが、そんな編成では試す機会もないだろうしなぁ…。ちなみに私の理想とするアイリッシュ・バンドには笛は含まれていない。笛吹きの方からは大ブーイングを喰らいそうだが…。


昨年一年を振り返ってみると、実に色々あった年であった。プライベートではついに独身貴族の座を返上したし、実母の入院も経験、仕事でも国際学会で2回も発表する機会を得た。フィドルにおいては、東京や九州への遠征をしたし、果てはイタリア・クレモナへの訪問を果たし、既に巨匠への道を歩みつつある菊田さんにお会いすることも出来た。地元でも初心者練習会「せば組」の結成があったりと、イベントには事欠かない一年であった。それらにおいて多くの方々と出会い、知己を得たこと。面識もなかった方々と年来の友のように接していただけたこと。改めて素晴らしいことだと思うし、フィドルを始めて本当によかったと思う。また、独断と偏見の塊で、やたら見下ろし口調なくせにアホな内容しか書いていない当ブログを読んでくださり、またコメントを下さる方々にも心からの感謝を捧げたい。 


今年もまた一年、元気いっぱいに突っ走ります。今年も宜しくお願いいたします!
posted by せばすちゃん at 13:45| Comment(5) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月11日

今夜はTVにかぶりつき!

突然ではあるが、ちょっと宣伝デス。本日から始まるTBS系のドラマ「エジソンの母」。 この番組の音楽に我が師匠、大森ヒデノリ氏が参加! 今回はプレイヤーとしての参加だそうで、アイリッシュ系の音楽の録音を関西で行ったのだが、その際の在阪ミュージシャンのコーディネートもされたとのこと。音楽収録には金子鉄心さんをはじめ、強力なプレイヤーが参加。

師匠にその模様を聞いたところ、なんと大晦日一日で10曲をスタジオ録音したらしい。そして不足分は師匠の自宅で録音し、インターネットでデジタル・データ入稿したとのこと。…それで今日もうオン・エアとは、ドラマの収録スケジュールって恐ろしくタイトなんだなぁ…。それにしても、師匠宅には自作の録音ブースがあり、マイクとプリアンプにはちょっといいものを奢っているという話ではあるが、放送用レベルの素材製作でそんなことが出来る時代とはね〜。まぁ、スタジオの録音だって今日びPCベースになってるんだから出来るはずなんだが、改めて聞くとなんだかビックリですな。


というわけで、噂の師匠の演奏がどんなものか聴いてみたい方は、是非見てみてくださいませ。放送は今夜22:00スタート! ま、もっとも今日その音楽が流れるかどうかは知りませんので、その点は悪しからず。

 
posted by せばすちゃん at 16:29| Comment(17) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月31日

物量にも程がある

最近すっかり「アレ系」練習会として名を馳せているオキャ会こと「オキャロランを弾く会」。今までにも何度か生い立ちについて言及しているが、もともとは一般の練習会についていけない初心者達が集まって、ゆったりしたオキャロランの曲でも弾きながら練習しましょう…という趣旨の会だったのである。しかし、創立メンバー達の性格もあり、いつのまにか初心者どころか達人級の方が参加するようになったこともあり、ふと気がついてみれば8時間もの長丁場を高速リールやジグが飛び交う地獄練習会と化してしまったのである。そう、いつのまにか会の名前に反して、オキャロランなどほとんど弾かれない会になってしまっていたのである。

そんな流れの中、「やはりオキャロランも弾きたい」という声が出てくるのは、揺り戻しというか自然なことなのだろう。昨日、会長であるhiroさんから一通のメールと圧縮ファイルが届けられた。いわく、最近オキャ会の常連と化している若きエース級フィドラー・なっとうさんが海外サイトからオキャロランの音源と楽譜データをゲットし、それをPDFに変換してくれたとのこと。おおお、そりゃいいね! 一般によく使われているABCファイルは、いちいち楽譜を印刷するのが面倒なのだ。PDFなら簡単・高画質で印刷出来るし、これをプリント・アウトして、次回の練習会ででもやるとしますか!


かちかち…(ファイル解凍中)…あれ、PDFとMIDIデータにしてはサイズが大きいな…ん? んんん〜!?


ファイル容量:5MB 収録曲数:214曲



あのね、チミタチ…いつになったら限度というものを覚えるのだ!? 以前にオキャロランについて書いたことがあるが、オキャロランが作ったとされる曲は約200曲と言われている。(参照) 全曲網羅されてんじゃないのか、コレ!? これを全部オキャ会でやるつもりじゃないだろうな!?

…いや…ヤツラならやりかねん。こわいよ〜。
posted by せばすちゃん at 23:56| Comment(26) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月17日

宣戦布告!!

最近、休日はかなり充実した練習時間をとっている。なかなか平日は楽器を弾けないので、週末にまとめて時間を確保し、技術維持と亢進に勤めているのだ。かなり気合がはいった状態なわけであるが、これには理由がある。せばすちゃん機動部隊は現在デフコン3が発令され、即応警戒待機となっているのである。ことの次第は一月末へとさかのぼる。



私の本業は日進月歩の世界で、わずか数年前の知識が時代遅れになるような速度で進歩を続けている。逆に言うとまだまだ未熟な領域なわけであるが、日頃の知識のアップデートというのは必要不可欠だ。そこで学会や研究会に参加し、最新の研究や情報を仕入れるということは、職務上重要な要素になってくるわけだ。そんななか、きたる3月末に業界最大の学会が九州は福岡で開催されるのだが、それへの参加が確定したのである。

九州は福岡。聡い読者の方はもうお気づきであろうが、彼の地にはあの男がいる。卓越した技術・感性・ネタを持ち、私の「いつか倒すリスト」に初期から上位を占め、はっきり言ってしまうと憧憬の対象ですらあり、私に「あんな風に弾きたい」と思わせる数少ない男padawan氏である。

彼は昨年から福岡へ赴任され、アイリッシュ環境があまり充実していなかった彼の地で精力的に布教活動を行い、現在ではアイリッシュ・パブ「the celts」を中心にかなりの勢力を築き上げているようだ。せっかく公費で博多へ行く機会だ。これを利用しないわけにはいかないだろう…漢として! え、知識のアップデートに楽器を持っていくことが必要なのかって? 必要に決まってるだろ…メンタル的にな。そもそも高効率を尊ぶ私には、この機会を利用しないことは害悪ですらある。遊ぶのは夜だしね。公私共に充実した100%完璧、エブリシン・オッケーな作戦立案である。


celtmemory.jpg

昨年、まったく来訪を告げず、嵐の間隙をついて奇襲作戦を敢行し、死ぬほど彼を驚かせることに成功したことは記憶に新しい。(参照) 現在でもトラウマになっているほどのインパクトだったようで、奇襲としてはもっとも成功した作戦であるが、同じことを繰り返すと面白くないのはアイリッシュと同じ。今回は堂々と宣戦布告をした上で正面突破を謀ることにする。正面から立ち向かって勝てる相手ではないが、相手方の迎撃対応能力を知ることが出来るのがメリットだ。そこで一月末に、「侵攻予定」なる実質上の宣戦布告メールを送付した。反応は素早く、熾烈なものであった。 


3/29 1800時より迎撃すべく九州勢を召集します。
なお今作戦の陣頭指揮はTommy氏がとります。


う〜む…どう考えても、藪をつついたら大蛇が出たとしか思えない。Tommy氏は前回記事でも紹介した凄腕フルート吹きだし、現在padawan氏は福岡はおろか熊本あたりまで影響力を持っているご様子。猛者どもがワサワサやってくることも考えられなくはない。やっぱり奇襲作戦の方が良かったかな…おろおろ。



以上のような経過で、せばすちゃん機動部隊は臨戦態勢にはいり、洋上にて猛訓練を実施中なのである。勝てないにしても、やはり一矢は報いないとね。しかし、やはりこういうイベントがあると燃えますな。愚かとは知りつつ、戦いのない海には生きられない。それが漢というものなのだろう。…知らんけど。 

しっかし、なかなか上手くならんのぅ…きこきこきこ。
posted by せばすちゃん at 12:53| Comment(27) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月21日

ダークサイド・ストーリー

前回記事が意味深に終わってしまっているので、「はやく種明かしせんかい!」というお声もあろうが、もうちょい引っ張らせて頂きます。詳細が決まれば正式に告知するので、悶々としながら待つべし!

さて、私に近しい人間ならよくご存知かと思うが、私は決して善良な人間ではない。ダークな一面もあれば、アンダーグラウンドな素養も垣間見せるナイス・ガイだ。(それはナイス・ガイなのか?) 己の欲望に忠実だし、実利の前に道徳や理性が霞むことも多々ある。今回は、そんな男のある日の物語をハードボイルド・タッチでお送りしよう。

hardb.jpg

私は照明が落とされた人気のないビルにいた。都心にあるビルとはいえ、夜は人気もなく、落とされた照明によって出来る陰が音を吸い取り、静寂をより増強させているようにも思える。その静けさの割には、物憂げで妙な圧迫感のある空気が漂っている。もっともそれは私の主観かも知れない。これから起こるであろう出来事に対する警戒と不安が、場の空気に投射されているのだろう。

気配を感じたと思うまもなく、空気が動く。音もなく滑るように男が現れ、私の座るベンチへ腰を落ち着ける。この私にここまで気配を感じさせない男も珍しい。この男が敵であれば死んでいるなと思い、厭な汗が背を伝う。

闇せば:アンタが?
スパイ:そうだ、顔は見るな。
闇せば:例のブツは今日受け取れるのか?
スパイ:これがそうだ。
闇せば:ありがたい。
スパイ:解っているとは思うが、他言は一切無用だ。
闇せば:もちろんだ。私もまだ命が惜しいんでね。

男はわずかに気配を揺らしたかと思うと、瞬く間に消えた。あとに2枚のCDだけを残して。



かくして私は2枚のCDを入手した。まぁかなり脚色がはいっているが、気にしない方向で。「本当はレッスンの時に他の生徒さんにCD貰っただけなんじゃないの?」などという、如何にも見てきたように邪推するヤツは営倉行きだ。 とにかく喜び勇んで帰宅し、CDをプレイヤーに挿入! 


ぬぐぅおおお!? こ、これわぁああ!!!!


我が家のヤマハ・60Wニアフィールド・モニターから炸裂するのは、まごう事なき「フィドルの神様」ことマーティン・ヘイズのプレイ!! いやぁ〜、実に素晴らしい。実はこの音源、非公開で一般入手は不可能なシロモノ。しかし世の中は広いモノで、そういうモノを入手できる人というのがいるものなのだ。こんな駄ブログでも続けていると人脈も出来るようで、時々こういう有り難いお話が飛び込んでくる。昨年は某・別ルートから、かのケヴィン・バーグの非公開音源なんてものも頂いたし、本当にありがたい話だ。

いやホント、持つべきものは悪友(とも)諜報員だね。 多謝!!
posted by せばすちゃん at 15:10| Comment(2) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月15日

アイリッシュの夜明け

今回は前回(参照)引っ張っていたネタの続きをば。


前々回の「
フィドルの会」で終了間際に突然、ミニライブが始まった。達人たちの繰り広げる素晴らしいサウンドに皆が聴き入り、終了予定時刻を遥かに超えているのに、誰も帰ろうとしない。調子に乗って、「今夜はこのまま朝までライブだ!」などと野次を飛ばす、せばすちゃん。何気ない一言であったのだが、それに耳ざとく、なおかつ異常な反応を見せた御仁がいたのである。

「お、それは面白いね。 …やろうか。」



…ぬわんだと!? 脊髄反射級に何の躊躇いも見せず、とんでもないコトをサラリと言ってみせるその御仁の方をキッと見据える。 誰だ、無責任に好き放題言う奴は!? (注:この際、オマエはどうなんだという意見は足蹴) ところが、そちらを向いた途端に愕然とする私。 なんと、フィドル倶楽部のオーナーさんでる。 無責任どころか、責任者そのもの。 責任の権化、カタマリである。


せばすけ:「…ほ、本気ですか…!?」
オーナー:「もちろん! ブルーグラスの連中は時々やってるよ。」
せばすけ:「いや、でも…夜中じゅう騒いでたら周囲に迷惑が…」
オーナー:「ここは持ちビルだから大丈夫!」
せばすけ:「…それは…(必要以上に)心強いお言葉…」
管理人Y:「よし、じゃぁ、せばさん、日を決めちゃって下さい!」
せばすけ:「え〜、ん〜…それじゃ…ここ…とか…?」 (ぼそぼそ)
管理人Y:「皆さん! 4/28日、オールナイト・セッションやりますね!!」
馬鹿ども:「いよっしゃああああ!!!!
せばすけ:「…マジですか…」
管理人T:「当日は私が料理を作ってお出ししますね〜♪」


というわけで、ノリと勢いだけで決まってしまいました…オールナイト・アイリッシュ・セッション! 最近、練習会やセッションの長時間化が進み、8時間練習会なんてものが出てきて、皆の熱さに辟易…もとい感心していたのだが、ついにオールナイトとは…。おまけに、ノリで決まったはいいものの、本当に来る人いるのかなと探りを入れてみると、参加希望者多数!…この世はいったいどうなっとるのか…。 推定約12時間の長ロングセッションの詳細は以下の通り!



日時:4/28(月) 20時頃〜翌朝気が済むまで
場所:大阪・南堀江 フィドル倶楽部 (
HPはこちら! 地図あり)
会費:未定(若干必要)


・翌日29日は休日ですので、体力の続く限り、思う存分弾き倒して下さい! 

・会費は未定ですが、若干必要と思われます。(1000〜3000円程度?)

・管理者Tさんが、手料理を振舞って下さるそうです! もちろん持ち込みもオッケー!  
・お茶・コーヒー・ジュースなどは無料(多分)!
・アルコール類はフィドル倶楽部に常設されていますので、キャッシュ・オンで購入可能です。

・医療スタッフ完備! ただし、ヘベレケで使い物にならない可能性大。

・長いセッションですので、色々なことが出来ると思います。初心者の方への対応も可能と思いますので、腕に自信のない方も気後れせずにご参加下さい。

・一晩中弾く根性は無さそうだけど参加したいという方は寝袋持参。近くのホテルを確保して参加する方もおられるようです。 …すげ〜。



まぁ、ドアホウ極まりない企画ではあるが、たまにはこんな非日常的なイベントも面白いだろう。大人になると理性が邪魔をして、好きなことを徹夜でやるなんてマネが出来にくいからね。これはアホなセッション企画ではなく、少年の心を取り戻す会という位置づけにしておこう。

会費や開始時刻など確定すれば、追って発表します。
皆さまも奮ってご参加下さい!

posted by せばすちゃん at 17:00| Comment(28) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月22日

詳細決定!!

さて、先日告知しました、「朝まで騒げ! 怒涛のオールナイト・アイリッシュ・セッション・パーティ!!」企画ですが、詳細が決定したので報告です。


日時:4/28(月) 19:30 〜翌朝気が済むまで
場所:大阪・南堀江 フィドル倶楽部 (
HPはこちら! 地図あり)
会費:2000円


開始時刻は1930時、会費は2000円に決定しました。会費には、管理人Tomatoさんによる手料理(!)と1ドリンク(アルコール類もあり)が含まれています。料理はたっぷり用意されているとのことですが、物足りない方は有志を募って、夜中に「メタボ夜食ツアー」を敢行いたしましょう! (会場ビル1Fはラーメン屋デス)
 
見学のお問い合わせも頂いておりますが、見学だけなら会費は不要です。

途中参加や早退も自由ですが、参加費は一律2000円でお願いいたします。

車でお越しの方は、付近にコイン・パーキングが多数あります。ただ、飲酒での運転は禁止。そして寝不足での運転にはくれぐれもご注意ください。

なんと、富山からと東京からの参加表明を頂いております! 当ブログを読んでくださっている方で遠方のため参加を躊躇われているかたがおられましたら、勢いでゴー!!



それでは、皆さまと熱い夜をおくれることを楽しみにしております。 奮ってご参加下さいませ!

Dismiss !!
posted by せばすちゃん at 12:37| Comment(17) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。