2007年08月25日

リールって何なのよさ

「最近せばすちゃんがリール・リールって騒いでてウザイけど、そもそも一体リールって何なんだ!?」という声が聞こえてきそうな、残暑も厳しい今日この頃。そんなボンクラどものために、本日はリールについて少々語りたいと思う。耳の穴をかっぽじって、よく聞いておきたまえ、ゲール君。


リールとは、アイルランドやスコットランドを中心に分布している4/4拍子の舞踊曲のことである。これまた発祥はよく解っていないらしいが、スコットランド発祥説やフランス発祥説などがあるようだ。まぁ、アイリッシュなんて近年になるまで楽譜にすらなっていなかった音楽、起源まで解るわけないというのも納得いくかも。ただ、発祥としてはジグの方が早いようだ。

リールの特徴は4/4拍子でアクセントが第2拍と第4拍にくることが挙げられる。つまり現代におけるポップスやロックで2・4拍にスネアドラムが鳴る位置にアクセントが来るので、非常に解り易いノリノリの曲が多いのである。そう言われてもピンと来ないという方のために、例によって素敵な音源を無断リンク!

Mountain Road 〜 Drowsy Maggie 〜 Flogging Reel
Banshee 〜 Gravel Walks 〜 The Old Copper plate
St. Anne's Reel (You Tube)

だいたいこんな感じの曲調である。一つ目のセットは大森師匠の演奏、三つ目はブルーグラス風のアレンジだ。音源を聴くだけでは判りにくいかもしれないが、これがまぁ生でブチあげると死ぬほどカッコイイのである。あ〜、はやく魂揺さぶるプレイを出来るようになりたいものだ。


オマケと言ってはなんだが、先日のリール・レッスン第一回の記録として音源をアップしておこう。「Mountain Road」を師匠とあわせて弾いているのだが、まだまだ先は遠い…が、いつかこの演奏を聴きかえして、「あんな時代もあったね」と中島みゆきばりに思い返してみたいものだ。


posted by せばすちゃん at 21:21| Comment(8) | TrackBack(0) | アイリッシュ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月07日

深く静かにエアを語る

あるお方に「ジグとリールは読んだが、エアとホーンパイプの解説をまだしてないやんけ、ぼけぇ!」という熱いコメントを頂いたので、知識の整理を兼ねて、今回はエアについて語ってみたいと思う。なお、表現の一部に若干の誇張は混じっているが、コメントを送って下さった御本人には次回練習会でたっぷりサービスさせて頂くことにしよう。


さて、「エア」と言っても馴染みのない語感と感じる方が多いかもしれないが、「アリア」という言葉であれば聞いたことがある方も多いのではないだろうか。有名どころでは「G線上のアリア」とかね。実はこの二つは同じ物である。英語の「Air」、イタリア語の「Aria」、いずれも空気を示す単語であるが、「詠唱」という意味も持っている。

曲調について述べると、叙情的で美しい旋律をもつ独唱曲とかなんとか色々言われるが、要するにオペラ歌手が自分に酔いしれながら謳いあげる類の曲と言ってしまっていいだろう。う〜む、我ながら石を投げつけられそうな表現だと思うが、まぁ言いえているのではないだろうか。オペラのアリアなんかは有名どころも多い。「ハバネラ」とか、先日逝去されたパバロッティがトリノ・オリンピックで歌っていた「誰も寝てはならぬ」等がそうだ。もちろん歌がはいっていない器楽のアリアだって存在する。先にあげた「G線上のアリア」などはその代表格だ。

つまりはアイリッシュ固有の音楽ジャンルというわけではないのだが、アイルランドで生まれ、広く親しまれているアイリッシュ・エアというものがあるので、例によっていくつか音源を紹介してみようと思う。

Londonderry Air (Danny Boy)
Down by the Sally Gardens
Return to Fingal

ロンドンデリー・エアは「ダニー・ボーイ」という別称でも知られ、おそらく一番知名度の高いアイリッシュ・エアではないだろうか。2番目は師匠のHPからのリンクだが、この曲は最近「養命酒」のCMで使用されているので聞いたことのある方も多いに違いない。3番目はシンプルだが美しい、物悲しいメロディを持った曲。最近、私がハマっている曲でもある。


エアを演奏する時の最大の注意点は「自分に酔いながら弾くこと」だと個人的には思っている。大袈裟なくらいオーバーに、強弱やリズムのタメを作って弾いた方がそれっぽくなりやすい…ような気がする。是非練習をする時は、目をつぶって浸りきりながら弾いていただきたい。

注:家族や恋人に白眼視されても、当方では一切責任を持ちません。あしからず。
posted by せばすちゃん at 12:12| Comment(23) | TrackBack(0) | アイリッシュ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月28日

POW

誠に唐突ではあるが、「POW」という言葉を聞いて、皆様は何を思い浮かべるだろうか? 


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古(いにしえ)の傑作対戦ゲームにおける、戦術上非常に重要な駆け引きのファクターとなる、あのブロックのことを思い出される方もおられるかもしれない。


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博学な貴方なら、英国王室において第一王位継承権を持つものに贈られる称号が「Prince Of Wales」ということをご存知かもしれない。


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また、軍事や歴史の詳しい方であれば、世界で初めて航空機によって撃沈された戦艦がまた、「Prince of Wales」と名づけられていたことを挙げるかもしれない。


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そして、音楽以外でしか話題にのぼらなくなって久しいこの男。彼が全盛期の頃、ムーンウォークを決めては「Pow!!」と奇声を発していたのを知っている方は、きっと私と同世代だろう。


さてさて、何が言いたいのかという疑問はとりあえず横へ置いておいて、私の近況をお知らせしたい。一部で「ポルカ大魔王」などと言われている私であるが、もちろんポルカばかり弾いているわけではない。まぁ、ポルカにも練習に重点を置いているのは確かだが、実は現在、私の中で爆発的・大流行を来たしているものがある。 それはワルツである。


ワルツって一体、何なのさ? 実はこれはシンプルではあるが、非常に答えにくい質問だ。超簡単に言ってしまうと、「3拍子の舞曲」ということになる。いわゆる「ズン・チャッ・チャ」のリズムだ。ただ、ワルツ=3拍子だが、3拍子≠ワルツというのが難しいところで、3拍子の曲であれば全てワルツというわけではない。正直、私には厳密な区別の仕方は判らない。色々と調べてみたのだが、コレといった決定的な区別は難しいように思う。実感としては「踊れればワルツ」という区分けが、現実に即したイイ線いってる解釈だと思うが、舞踏を伴わないワルツというのも存在するので、これも決定的ではなさそう…。誰かご存知の方がおられれば、教えて下さい。

13世紀に南ドイツ・オーストリアで生まれたヴェッラーと呼ばれたダンスは、やがてワルツへと進化し、19世紀に大ブレイクを果たす。軽快で流れるような躍動感を持つワルツは、一躍、人々の心を鷲掴みにしてしまう。どれくらい鷲掴みにしたかという有名な逸話が、1814年のウィーン会議だ。 「会議は踊る」という言葉が現在も使われるが、これは会議の合間に余興で行われたワルツの舞踏会があまりに楽しすぎて、肝心の会議がちっとも進まなかったという歴史的事実から生まれたのである。(ま、ホントはナポレオン没後のヨーロッパ再編において、列強各国の利害衝突が激しすぎたのが主な理由だろうが)

ショパン、チャイコフスキー、ラヴェルなどの、クラシックの大御所と言われる作曲家達も多くのワルツを書き残しており、なかでもシュトラウス親子は「ワルツの父」「ワルツ王」と呼ばれるほど、多くのワルツを作曲し、ワルツの完成へと貢献したとされている。



さて、そんな人々を踊り狂わせる力を持つワルツ。それに、この私がハマらないはずがない。 「音楽にはワクワク感が必要だ」というのが持論の私には、聴いているだけで軽快な気分になるワルツは非常に魅力的だ。もちろん、しっとり系のワルツもあるのだが、それらもまた独特の雰囲気があって、実に素敵である。それに元来、私は何故か3拍子が好きなのである。適当に作曲してみたら3拍子になってたなんてことも多い。実はバイオリンを始めた頃に作った自作練習曲もワルツである。(参照

というわけで、しばらくはワルツ強化&教化月間としようと思う。下の無断リンク音源を聴いて、シビレやがれ、下民ども!!


Starry Night of Shetland 〜 My Cape Breton Home
Sommarvals
Josefin's Waltz

オマケ

2005 せば作曲・練習曲「魔術師の娘」 with Zeke


なんだか、しっとり系の音源ばかりになってしまったが、でもやっぱりワルツは弾いていて非常に楽しい。

さぁ、みんな!この夏はワルツで決めよう!
 



え? 冒頭の「POW」は何だったんだって? そうそう、すっかり忘れていたが、これからは私のことをPrince Of Waltz」と呼ぶように。異論・反論は全て却下だ。あと、前回の「ポルカ大魔王」の称号の際には、イメージ映像まで用意していたにも関わらず、某所で非常に不本意極まりないコラージュ画像が使用されていたので、「Prince of Waltz」に関しては下記のイメージ映像以外は使用不可とする。


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言うまでもないが、異論・反論はすべて却下だ。
posted by せばすちゃん at 11:06| Comment(21) | TrackBack(0) | アイリッシュ全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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