誠に唐突ではあるが、「POW」という言葉を聞いて、皆様は何を思い浮かべるだろうか?
古(いにしえ)の傑作対戦ゲームにおける、戦術上非常に重要な駆け引きのファクターとなる、あのブロックのことを思い出される方もおられるかもしれない。
博学な貴方なら、英国王室において第一王位継承権を持つものに贈られる称号が「
P rince
O f
W ales」ということをご存知かもしれない。
また、軍事や歴史の詳しい方であれば、世界で初めて航空機によって撃沈された戦艦がまた、「
P rince
o f
W ales」と名づけられていたことを挙げるかもしれない。
そして、音楽以外でしか話題にのぼらなくなって久しいこの男。彼が全盛期の頃、ムーンウォークを決めては「
Pow!! 」と奇声を発していたのを知っている方は、きっと私と同世代だろう。
さてさて、何が言いたいのかという疑問はとりあえず横へ置いておいて、私の近況をお知らせしたい。一部で「ポルカ大魔王」などと言われている私であるが、もちろんポルカばかり弾いているわけではない。まぁ、ポルカにも練習に重点を置いているのは確かだが、実は現在、私の中で爆発的・大流行を来たしているものがある。 それは
ワルツ である。
ワルツって一体、何なのさ? 実はこれはシンプルではあるが、非常に答えにくい質問だ。超簡単に言ってしまうと、
「3拍子の舞曲」 ということになる。いわゆる「ズン・チャッ・チャ」のリズムだ。ただ、ワルツ=3拍子だが、3拍子≠ワルツというのが難しいところで、3拍子の曲であれば全てワルツというわけではない。正直、私には厳密な区別の仕方は判らない。色々と調べてみたのだが、コレといった決定的な区別は難しいように思う。実感としては
「踊れればワルツ」 という区分けが、現実に即したイイ線いってる解釈だと思うが、舞踏を伴わないワルツというのも存在するので、これも決定的ではなさそう…。誰かご存知の方がおられれば、教えて下さい。
13世紀に南ドイツ・オーストリアで生まれたヴェッラーと呼ばれたダンスは、やがてワルツへと進化し、19世紀に大ブレイクを果たす。軽快で流れるような躍動感を持つワルツは、一躍、人々の心を鷲掴みにしてしまう。どれくらい鷲掴みにしたかという有名な逸話が、1814年のウィーン会議だ。
「会議は踊る」 という言葉が現在も使われるが、これは
会議の合間に余興で行われたワルツの舞踏会があまりに楽しすぎて、肝心の会議がちっとも進まなかったという歴史的事実 から生まれたのである。(ま、ホントはナポレオン没後のヨーロッパ再編において、列強各国の利害衝突が激しすぎたのが主な理由だろうが)
ショパン、チャイコフスキー、ラヴェルなどの、クラシックの大御所と言われる作曲家達も多くのワルツを書き残しており、なかでもシュトラウス親子は「ワルツの父」「ワルツ王」と呼ばれるほど、多くのワルツを作曲し、ワルツの完成へと貢献したとされている。
さて、そんな人々を踊り狂わせる力を持つワルツ。それに、この私がハマらないはずがない。
「音楽にはワクワク感が必要だ」 というのが持論の私には、聴いているだけで軽快な気分になるワルツは非常に魅力的だ。もちろん、しっとり系のワルツもあるのだが、それらもまた独特の雰囲気があって、実に素敵である。それに元来、私は何故か3拍子が好きなのである。適当に作曲してみたら3拍子になってたなんてことも多い。実はバイオリンを始めた頃に作った自作練習曲もワルツである。(
参照 )
というわけで、しばらくは
ワルツ強化&教化月間 としようと思う。下の無断リンク音源を聴いて、シビレやがれ、下民ども!!
Starry Night of Shetland 〜 My Cape Breton Home Sommarvals Josefin's Waltz オマケ
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵
こちら 2005 せば作曲・練習曲「魔術師の娘」 with Zeke
なんだか、しっとり系の音源ばかりになってしまったが、でもやっぱりワルツは弾いていて非常に楽しい。
さぁ、みんな!この夏はワルツで決めよう!
え? 冒頭の「POW」は何だったんだって? そうそう、すっかり忘れていたが、これからは私のことを
「P rince O f W altz」 と呼ぶように。異論・反論は全て却下だ。あと、前回の「ポルカ大魔王」の称号の際には、イメージ映像まで用意していたにも関わらず、某所で非常に不本意極まりないコラージュ画像が使用されていたので、「Prince of Waltz」に関しては下記のイメージ映像以外は使用不可とする。
言うまでもないが、異論・反論はすべて却下だ。
posted by せばすちゃん at 11:06|
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