2007年08月22日

Open Sesame !

頭の中で遠い声が木霊する。「目覚めなさい、せばすちゃん」 ゆっくりとまどろみの中から浮き上がり、突然意識を取り戻す。ハッと時計を見てみると、レッスンに間に合う時間ギリギリだ。どうも食事をとったあとに寝てしまったようだ。普段なら「今日はもう行くの辞めちゃおうかな〜」という考えが頭をよぎるのだが、今回は違う。実は先の2週間も多忙につきレッスンに行けていないのである。今日も行かなければ、ストレスで死ぬかもしれん。時間ギリギリに三流RPGのプロローグみたいな目の覚め方をしたのも、何かの予兆かもしれぬ。寝ぼけ眼をこすりながら、レッスンへ向かう。

というわけで、久しぶりのレッスン記録。もう正確な回数は怪しげだが、推定・第75回としておこう。習い始めて2年経った今でも、レッスンの最初は「Sally Garden」から始まる。これはもう儀式のようなモノだ。そしてポルカ〜ジグ〜ホーンパイプと続く。最近ではあえて足を踏まずに、ジグやホーンパイプでもリズムよりは「歌う」ことを重点にしてレッスンをしている。リズムを体に覚えさせた後でこういうレッスンをすると、演奏に味が出るようになるそうだが…まだまだ先は長い。前よりは雰囲気よく弾けるようにはなってきていると思うのだが…う〜んう〜ん。


そして、ちょっと時間があまったので、師匠が問う。 「次はどうしましょうか?」 ひとつ呼吸を置き、しかし躊躇わずに返答する、せばすちゃん。 「リールを弾いてみたいです」

ぬおおおおお、ついに言ってしまった! レッスンを始めてから2年、何度も何度も夢見つつも、「まだ早い」と封印を続けてきたアイリッシュの花形・リール!! ついに、我が手に収まる日が来たようだな!!! ジグもいいが、やはり何だかんだ言っても、リールがアイリッシュの花形だと思う。これを熱く、魂震える演奏をすることが出来るようになれば、女性達の熱い視線独り占め間違いなしである。 え、結婚しても、まだそんなこと言ってるのかって? 当たり前だろうが!!(ここ激怒) 漢はジジィになってもモテなくてはいけないのである。 

…いやまぁ実際はちっともモテてないんですけどね…そういう気概は必要だということで…うん…。



師匠:「それではリールやってみましょうか。Mountain Roadは音わかりますか?」
せば:「ふふふ、実はもうとってあります」

というわけで、初リール・レッスン開始! 一緒に弾きながらアクセントのつけ方、音の抜き方を教えて頂く。音はバッチリとれているとのこと。ふふふ…練習会の前に1週間ほどだけとは言え、特訓したからな。そして「Mountain Road」と「Drowsy Maggie」の2曲を練習しておくように指示される。間髪いれず、返事はもちろん、「Sir, Yes Sir !!」である。


ついにリールへの挑戦が始まる。まさに今、新しい扉が開いたのだ。魔法の扉の向こうには、まだ見ぬ景観が広がっているに違いない。燃えたぎるモチベーションとパトスをもって、いざ挑まん!!

posted by せばすちゃん at 10:53| Comment(8) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月29日

束の間の休息…?

昨日のレッスン第76回は、いつもとちょっと違う滑り出しだった。師匠のニューアルバム「白夜弦想」の中の1曲「Skepparschottis」の楽譜をお願いしていたのだが、これを持ってきてくださっていたので、急遽スウェーディッシュ即席教室へと変更となったのである。実はこの曲、先の練習会で参加者の方が弾かれていて、メチャカッコよかったので、弾いてみたかったのだ。なんと言ってもアルバムで弾いている張本人から教えてもらえるんだから、よくよく考えれば凄い贅沢な話だ。

タイトル訳は「船のショティッシュ」。ショティッシュとはスウェーデンの舞踊曲で、2ビートを感じさせるようなリズムで、若干跳ね気味。しかしホーンパイプの跳ね方とはちょっと違うのが特徴だ。アルバムを聴いたときの第一印象は「田舎臭い」というのが本音なところ。しかしインパクトは大きくて、メロディなんかはあっという間に覚えられる。そして、じわじわとボディ・ブローのように「船のショティッシュいいじゃないか!」とくるのである。師匠と一緒に弾きながら、リズムの特徴などを教えていただく。他にもラインレンダー(ライン川流域に分布する舞踊曲)1曲と、ワルツを1曲、合計で3曲を教えていただいた。ん〜、アイリッシュ以外にもこういうのを弾くと、リフレッシュ出来ていいものだ。束の間の休息ってところだね。



さて、今回は私の後ろのレッスン枠の方が来られなかったので、急遽1時間レッスンに。スウェーディッシュが一段落ついてもまだ時間があるので、前回から解禁になったリールの復習へ。今回も「Mountain Road」を中心に問題点の修正をしていく。しかし今回は師匠はギターで伴奏をつけて下さったのだが、前回と比べて、いきなりテンポが5割り増し。おまけに、そこからどんどんテンポが加速していく。あの〜、すいません…まだリール弾き始めて2回目なんですけど!? 苦言を呈すると、「あはは、ピーターとかって、よくこうやって煽るでしょ」とのたまう師匠。ええ、確かに彼はそうやって煽りますね。(ピーター氏に関してはこちらを参照) でもね、今あからさまに煽ってるのはアナタですから! まったく、もう…。 気を取り直して再度、演奏開始! 瞬く間に加速していく「Mountain Road」 まてまてまて!! 「嫌がらせか、ゴルァ」とアイ・コンタクトを飛ばす。あくまで爽やかな笑顔で師匠いわく、「こうやってシンコペーションとか入れながら煽るといいんですよね〜」 …スウェーディッシュの次は、煽り方教室?




本日の教訓:我々のレッスンに休息はありえない。
posted by せばすちゃん at 11:31| Comment(8) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月27日

悪夢のステップ、再び

レッスン第79回は、急遽一時間レッスンに。例によって後ろのレッスン枠の方が来られなかったためだ。というわけで、今回は課題のジグに加え、リールも教えていただいた。

新兵器「B.L.C.Marker」の効果も出ているようで、かなりジグは良くなってきているとのこと。まぁ毎日1000回も素振りやってるからな。ちょっとは良くなってもらわないと困るというものだ。しかし、まだ2音は弾きすぎとのこと。う〜む、まだ削らなきゃいかんか…。テンポを落として、かなり極端なリズムで弾く練習もしてみようかな?

そして今回は久々のリール・レッスン。アクセントの乗せ方や、ちょっと弾きづらいところのボゥイング修正を行う。そして、なんだかんだとやっているうちに、師匠がある恐怖の提案を出される。 「それじゃ、今日は足を踏んで弾いてみましょうか」 …出たな、コノヤロウ。

前ブログから読んでいただいている方はご承知だと思うが、この「ステップを踏みながら弾く」という行為には、過去に随分と苦しめられている。(参照) 口で言うのは簡単なのだが、実際にやるとかなり難しいのよ、コレ。リールの場合にはアクセントは第2・4拍だが、足は1・3拍で踏む…つまりドラムセットで言えば、バスドラムの位置だ。1拍目で足をドンと踏み、2拍目でアクセントを入れつつ足を上げる。3拍目で再度足を踏む込み、4拍でアクセントをいれ、足を上げるというパターンだ。

案の定、実際にやってみるとシッチャカメッチャカに。くっそ〜、いきなりこんなの出来るか!! 四苦八苦していると、師匠が「難しかったら、全拍踏んじゃってもいいですよ。貧乏ゆすりみたいになりますけど」と言いながら、模範演奏。 ぬおおおお、すんげぇええ!! マーティン・ヘイズですかアナタは!? っつ〜か、そっちのほうが圧倒的に難しいわ。しかしまぁ、相変わらず何でも出来るお方ですこと…。 

ちなみに知らない方のために説明しておくが、マーティン・ヘイズとはアイリッシュの大御所プレイヤーで、神とも称される人物。細かくステップを踏み、椅子の上で暴れながら弾くのが特徴。映像はコチラ!
http://jp.youtube.com/watch?v=oIhYZs5YqR8
http://jp.youtube.com/watch?v=DcRCxRtsMMY


また足踏み特訓の日々が始まるのか…。床の補強をしなきゃイカンな。
posted by せばすちゃん at 00:05| Comment(6) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月30日

遥かなる道程

かつて、ジオン・ダイクンはそれを「人の革新」と呼んだ。「ちっ、またガンオタ・ネタかよ」と他のページへ飛ぼうとした早とちり野郎! ちょっと、待ちたまえ。ちゃんとフィドル・ネタである。何故いきなりそんなことを言い出したのか? それは私がある驚愕の映像を目にしてしまったからだ。そして、かく感慨を抱いたのである。

「ヒトはここまで進化できるのか」と…。



昨日、「オキャロランを弾く会」に参加したことは前述したが、その際に会長であるhiroさんから一枚のDVDを頂いた。それは奈良在住のフィドル仲間であるYoshiさんから「賄賂」と称して託されたものである。奈良のローカルテレビで大森師匠の演奏が取り上げられたことは噂で聞いていたが、どうもそれを録画したもののようだ。その時点ではさしたる感慨もなく頂いたDVDをバッグへ詰め込み、練習会へと没頭していった。しかし、それが文字通り懐に抱え込んだ巨大爆弾であることを知る由はなかったのである…。


naratv.jpg

練習会が終わり、帰宅。食事をとり、練習会の記事をアップし、晩酌などをして週末の夜を堪能していたのだが、ふと頂いたDVDを思い出す。おもむろにデッキにDVDを叩き込み、コーヒー・マグを片手にソファーに沈み込む、せばすちゃん。一見、優雅に見えるシーンだが、それは再生ボタンを押すと同時に消滅する。そしてその夜、ついに私はそのソファーへと戻ることはなかったのである。

画面に現れる大森師匠とギターの岡崎師匠。ギターの岡崎氏は教室でギターを教えておられる方で、大森先生との演奏活動も多い。ギターはもちろん、手品も超一流のエンターテイナーである。(参照) かのエンターテイナーぶりは私の目指すところでもあるので、勝手に師匠という呼称をつけさせて頂いている。 そして曲が始まった途端に、我が家のリビングの空気が一変する。



せば&妻:「なんじゃこりゃ!? すんげえええええええ!!!!」

レッスンで毎週、師匠の演奏を聴いているはずの私でさえ思わず目を見張る素晴らしい演奏が繰り広げられる。岡崎師匠のセンスのいい伴奏も最高だ。曲目は北欧のトラッドとアイリッシュ、そして師匠のオリジナル曲なのだが、私が日ごろ家で練習しているのを聴いている妻も、しょっちゅう耳にしている曲が多い。

せば:「私が弾いているのと全然違う…違いすぎる…。同じ曲とは思えん。」
妻 :「…まったく」



以前にもこんなやりとりがあったような気がするが(参照)、100%完全無欠の事実なので反論のしようもない。何よりも私自身が師匠の演奏に心を奪われまくってしまっていたので、反論する気にさえならない。まさに変幻自在の演奏。わずか総重量500g弱、全長60cm弱の木切れで出来たバイオリン。このちっぽけで原始的な構造の楽器から、かほどの音が出ようとは…。 ヒトはひとつの楽器を、ここまで極められるモノなのか。 いつのまにかソファーからずり落ち、いつのまにかテレビににじり寄って画面に釘付けとなっている、せばすちゃん。何度も何度も繰り返し画面をみつめているうちに、夜は更けていった。


このブログではかなりアレな扱いをされているが、やはり師匠はスンゴいお人なのだ。改めて思うが、こんな凄い方に直接に教えて頂いているというのは素晴らしい幸運なんだなぁ。しかし、ただ恐れ入ってひれ伏しているのは私らしくないだろう。やはり「いつかブッ倒す」気概で挑み、この偉大なる演奏家から少しでも何かを吸収したいものだと思う。


最後にDVDを提供して下さったYoshiさん、本当に有難うございました! 家宝にいたします。
そして奈良テレビの皆さん、ローカルじゃなくて全国ネットでやってクダサイ…。
posted by せばすちゃん at 20:34| Comment(18) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月17日

ボゥイング・パズル

第81回レッスンは、いつものように「Down by the Sally Garden」で幕を開けた。この曲を貰って約2年。毎回レッスンの頭にはこれを弾くのだが、なかなか思うようなカッコいい演奏にはならない。しかし、今回は音程・表現とも「お、いいかも」と思える出来だった。師匠も曲を終えるなり、「おお、いい感じで弾けてますね」との仰せ。おっしゃ! あとはこの感じをコンスタントに出せるようになればいいのだが…とにかく、幸先のいいスタートだ。

ジグは相変わらずのリズム中心の練習。テンポも上がってきているし、音程やリズムも安定方向にはあるのだが、気を抜くとベッタリしたジグになってしまう。なにも考えなくても腕が動くように、体に叩き込むしかないね。ちなみに久しぶりに新曲を頂いた。曲名は「Humors of Ennistymon」 私の前のレッスンの方が面白いジグを弾いているのが聴こえていたので、「さっきの曲は何ですか!?」と師匠にお聞きしたところ、「じゃあコレやってみましょうか」と楽譜を渡された次第。Cパートまである曲で、最後の方はちょっとスコティッシュっぽい雰囲気がある。功刀さんのアルバムにも収録されているようだ。おし、次までに譜読みしておくとしよう。

今回のレッスンもメインはリール。例によって「Mountain Road」を教材に指導して貰う。今回の一番大きな収穫はボゥイング。今までどうも弓の配分が悪いのか、弾きにくいなと思っていた箇所の疑問が解けたのだ。それは、リールは2・4拍にアクセントがくることは前にも述べたが、この2つのアクセントは弓を使う長さが違うということである。具体的には2拍目は長く、4拍目は短く弓を使うというのだ。確かにこうしないと、弓が足りなくなってフレーズの取り回しがしにくい。私は両方とも弓を長く使ってアクセントをとっていたので、辻褄があわない箇所が出てきていたのである。まさに目から鱗だ。こんなのはボゥイングが書いてある楽譜を見たって解らないことだからなぁ。まさにアイリッシュ教室ならではのメリットだ。お姉さんの笑顔に釣られてヤマハにしなくて良かったぜ…ちょっぴり(かなり)惜しいケド(参照

しかし、つくづくボゥイングというのは難しい。技術的には勿論、フレーズと弓の使い方をうまく合致させなければならないのだ。今回のように、同じ強さで弾くにもかかわらず違う長さで弓を使わないと辻褄が合わないというケースもあるだろう。まさにパズルを組み立てていくようなものだ。きっと、こういうところにセンスの差が出てくるんだろうなぁ…。


登るべき道は遥か遠く険しいぜ…。
posted by せばすちゃん at 10:56| Comment(20) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月31日

カレンダー・マジック

毎週火曜日はレッスン日だ。毎年寒くなってくると忙しくなってくる仕事のおかげで、先週はレッスンに行けずじまいだった。現在、オキャ会・せば組を経て調子は上り調子だし、愛器・虎徹も弦を交換してから絶好調。もうフィドルを弾きたくてしかたがない状況だ。今週こそはレッスンを受けなくては!

パルス・デトネーション・エンジン搭載機なみの速さで仕事を終わらせ、速攻帰宅。ちょっと基礎練習をしてウォーム・アップしてから、レッスンへと向かう。ちょっと早めに到着する予定なので、弦のストックの購入と、空き教室を借りての自主練をしよう。ふっふっふ…師匠よ、聴いて魂消よ! 今の私の実力を!!

しかし教室へたどりつくと、扉は閉ざされ、人気がない。まったくない。照明も落ちている。あれ? どして? ふと気がつくと一枚の張り紙が。


第5週はお休みさせて頂きます。


しまったああああああ!! Jesus Fuckin' Christ!! そう、レッスンは週4回、第5週は休講となるのだ。知ってはいたのだが、そうか今週は第5週だったのか…。それでなくても30分のレッスンのために、往復一時間半かけて通っている私。とんぼ返りの空しさたるや尋常ではない。


私、せばすちゃんは、ここに誓う。
世界征服の暁には第5週をこの世から抹殺せんことを。
posted by せばすちゃん at 23:32| Comment(7) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月07日

肩当をイジり倒せ!!

前回、邪悪なる陰謀によりレッスンを受けられなかった(参照)ため、今回こそはと意気込んで向かったレッスン第82回。 そこ、自業自得だとか言わないように! 100%私の凡ミスなのにも関わらず、「それは、すいませんでした」と謝り倒す師匠に器のデカさを見せつけられ、ちょっぴり漢として敗北感を覚えつつも、レッスン開始。いつものように、エアーからジグへと弾いていく。そこで4の指(小指)の音程の話題になる。

やってる方はご存知だと思うが、小指といえば初心者にとって最大級の鬼門。ちょっとやそっとでは陥とせないナバロンの要塞もビックリの難所である。もちろん私もこの小指の試練と遭遇することはあったのだが、さっさと高い弦へ移弦するなどして華麗にスルーしてきた。まさに流水に浮かぶ落ち葉の如し。しかし、ついに正面から向き合わなければならない日が来たようだな。コソ練していてどうしても綺麗な音程を出しにくい「Willie Coleman's Jig」などを弾きながら、4の指についての研究を行う。実際に弾いているのを傍で見ていた師匠が、もの凄く基本的かつ重大な疑念を投げつける。

師匠:「楽器の構え方が狂っているせいもあるかもしれませんね」
せば:「ほわ〜っつ!?」


kamae.gif


師匠の言うことを簡略化し図式化すると、こうなる。「もうちょっとイラストどうにかならんのか?」という非建設的&国家反逆罪的な発言は却下とする。要するに私の場合は楽器が外側に開きすぎており、かつ肩から楽器が離れすぎているのである。この状態だと、腕と楽器の中心線がずれており、安定した移弦も難しいし、音程の再現性も低い。おまけに先弓を充分に使えない。確かに今は肩当とは名ばかりで、胸骨で楽器を支えるような状態になっている。先弓がキビシイのも、このせいだったのか! 最初は正しかったであろう姿勢も、徐々に崩れてきていたというわけだ。というわけで、今回のレッスンでは、この改善に取り組むことになった。方法として、正しい構えを安定してとりやすいように、肩当のセッティングを調整してみることにした。



bonmus1.jpg

ところで私が使っている肩当だが、ドイツはBON MUSICA社の製品だ。日本でのシェアは圧倒的に低く、人に見せると大抵「何それ!?」と言われるが、これでないとあわないという愛用者もおられるようだ。師匠や、フィドル仲間のモハー氏も愛用されている逸品である。この肩当の特徴は、そのセッティングの自由度の高さにつきる。


bonmus2.jpg

柔らかい金属製プレートを2枚つないだ台座に足が2本ついている構造だ。足は高さのほか、左右で独立して角度を調整できる。そしてこの台座が最大の売りで、2枚のプレートをボルト2本で固定するのだが、このネジ穴が複数きってあるので、使用するネジ穴の選択により、体にフィットしやすい状態にセッティングできる。まっすぐな板だけではなく、写真のように「く」の字のような形状にも出来る。


bonmus3.jpg

極めつけはコレ。それでもフィットしない場合は台座の金属板を自由に曲げたり捻ったりして、セッティングすることも可能だ。金属とはいえ柔らかいものなので、手で簡単に曲げられる。これ以上の自由度をもつ肩当は現在存在しないだろう。ちょっと重いのが難点だが、音も悪くないと思う。

しかし、自由度が高いということは反面、セッティングを出すのが大変ということでもある。世の中は全て二律背反で成り立っているので、すべてにおいて一方的に優れているというモノはあり得ないのだ。簡単に詐欺にひっかかるような輩は、こういう概念が理解できないようだ…不思議不思議。



そして師弟コンビによるセッティングが開始された。少し設定をイジっては楽器を弾き、師匠にポジションをチェックして頂く。そして、その情報をフィードバックして、さらに形状の変更を行う。何度もこれを繰り返し、師匠の肩当を参考にしながら調整を詰めていく。

師匠:こんな感じでどうですか?
せば:う〜ん、私的にはさっきのセッティングの方が好みかも…。
師匠:でも、今の姿勢のほうがカッコイイですよ。
せば:カッコイイですか!? じゃ、コレでいってみます!

ちなみに今までに何度か言及しているが、人気の無い薄暗いビル。夜の教室で二人きりである。一部だけ聞いたら怪しさ爆発だ。まだ煮詰めたいところもあるが、座って弾いても足が邪魔にならずに先弓まで弾ききれるし、楽器の鳴りがよく聴こえるようになった。そして楽器のポジションも修正されているので、演奏性もあがっていると信じたいところだ。「カッコで決めていいのか!?」という浅はか極まりない意見が聞こえてきそうだが、いいに決まっている。達人の演奏はほぼ例外なく、演奏を聴くまでもなく、立ち姿だけでも美しいものだ。若き日のメニューインなんざ、変な構えのくせにめちゃカッコよろしい。効率的・機能的なモノには美が宿るものなのだ。運動性を極限まで追及した戦闘機や、切ることを追及した結果、刀身そのものが美となった日本刀のように…。


さて、とりあえず新しいセッティングは完成し、構えの修正にも目途がついた。切れ味鋭い、美しい演奏が出来るようになればいいのだが、はてさてどうなりますことやら…。
posted by せばすちゃん at 23:39| Comment(20) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月28日

貴方とメリー・クリスマス

私はこの季節忙しくしているし、妻も不規則な勤務体系なので、新婚なくせに、すれ違いが多い生活を送っている。クリスマス・イブは私が当直業務だし、25日は妻が仕事に出ているといった色気もへったくれもないクリスマスだ。まぁ、仕方ないっちゃ仕方ないんだがね。しかし、25日は今年最後のレッスン。キチっと締めておかねばなるまい! 当直明けの眠い目をこすりながら、レッスンへゴー!

第89回目となるレッスンは、いつも通り「Down by the Sally Gardens」から始まった。師匠に習い始めて1年半近く。つねに最初はこの曲を弾いているだけあって、かなりこなれてきた感はある。そして、これまた定番の「せばすちゃんセット」こと、Blarney Pilgrim 〜 ConnaughtMan's Ramble 〜 Kesh Jig のジグ・セットへ。これも毎回弾いているのだが、これはモヒトツ決まらない。最近はリズム重視ではなく、メロディを綺麗に弾く方向で練習しているのだが、なかなか難しい。KeshのBパートの音程もいまだに不安定だ。どうも頭で思っているより、音程を低くとっちゃうんだよな〜。

そして今回はリールではなく、久しぶりにホーンパイプをやることに。ホーンパイプはボゥイングを見直して密かに練習していたのだが、これは随分よくなって来たと思う。特に「Right of the Man」はなかなか雰囲気が出てきているような気もする。いつもならこの辺りでタイムアップになるのだが、次のレッスン生がお休みだったため、そのまま1時間レッスンへ移行! 

今日はホーンパイプな気分なので、こちらからPride of Petravoreをリクエスト。これは大好きな曲で、非常にカッコよろしい。セッションなどではちょくちょく弾いていたのだが、いまひとつ弾き方がよく判らないので困っていたのだ。師匠もちゃんとは弾いたことがなかったようだが、私のたどたどしい演奏から、あっという間に曲を掴むと、自分なりの解釈をつけて弾いていく。おおお〜、凄い…大森色になってる…カッチョイイ!

ボゥイング、リズムの乗せ方・抜き方、フレーズのバリエーションなどを色々と試していく。しかしまぁ、達人となると、本当にどんな弾き方でも出来るんだなぁ…改めて舌を巻く。まさに変幻自在だ。私もそれを真似てやってみるのだが、そんな簡単にはいかんぞ!? 


師匠:あ〜、そこはあまりリズム感を出さずに弾いた方がいいですね。
せば:こんな感じですかね? (演奏)
師匠:ん〜、まだアクセントが強調されすぎですね。
せば:それじゃ、これでは? (演奏)
師匠:まだ強いです。
せば:むきー! (演奏)

以下略


どうもアクセントをつける練習をし過ぎて抜くことが出来なくなってるようだ。 不器用ここに極まれり…。こうして煌びやかなクリスマスの夜、人気の無いビルの一角にある音楽教室で、野郎二人の時が流れていく。


…何やってんだ、コンチクショー。
posted by せばすちゃん at 12:02| Comment(18) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月09日

弾き初め

私の今年の弾き初めは1/3だった。公私共々の事情で、1日1000本ボゥイングはおろかバイオリンを触ることすら劇的に少なくなってしまった今日この頃。徐々に環境は改善されつつあるので、また練習に力を入れていくようにしよう。年末のワークショップでやった「Soldier's Joy」「Paddy's Return」が非常に気に入ったので、その2曲を中心に今年の初練習を行った。

そして昨日は、今年の初レッスン。通しでは、推定・第90回目のレッスンだ。多趣味であるが移り気も早い私にしては、コイツは長く情熱を保ったまま続いている趣味だ。それどころか、おそらくフィドルは死ぬまで弾いているだろう。我が人生を彩るファクターがひとつ増えたことに感謝しつつ、恒例の「Down by the Sally Gardens」からスタート! 流石に90回に及ぶレッスンで毎回弾いていれば、そこそこの安定感は出てきている模様。師匠からも「表現もなかなか良い」とのお言葉。うむ、最近は時間が取れるときにちょろちょろと練習しているせいか、出だしとしては好調な滑り出しだ。

いつものジグセットに加えて、前述の2曲を診て頂く。ボゥイング・パターンや装飾のバリエーションなど中心に練習する。ポルカ、ジグ、ホーンパイプ、リールと基本的なボゥイング・パターンは身についてきたのだが、そうなってくると逆にそのパターンだけでは不満が出てくるのである。アイリッシュは繰り返しの多い音楽なので、毎回同じフレーズを同じように弾いていては非常につまらない楽曲になってしまうのだ。セッションで皆でワイワイと弾くだけならそれでもいいが、いずれはソリストを目指す身にすれば深刻な問題だ。 なに? 新年早々、夢見てるんじゃないって? 黙れ、想像するだけならタダだ。 ロールの使い分けやトリプレットなどを交えたり、ボゥイング・パターンを部分的に崩して変化をつけていく。しかし一度身についたものを崩すというのもまた難しい話。油断すると普通のボゥイングに戻ってしまう。うう…今年も不器用さん…。


レッスン終了時間になっても次の生徒さんが来られないため、時間延長してさらに私のリクエスト曲である「Banshee」も診てもらう。これはリールなのだが、激しく繰り返しの多い曲。この曲にこそバリエーションの多様さが必要なので、色々なパターンを試しつつ練習。あ〜だこ〜だとやっていると、どばしゃ〜ん!と扉が開き、次のレッスン生が登場。おお、モサドさんじゃないですか!(参照) 仕事が忙しく、遅刻されて来られた模様。挨拶など交わしつつ楽器を片付けて、席を譲る。 …あれ? モサドさん、そんな楽器でしたっけ? やたら雰囲気のある古そうなバイオリンだ。しかし、どこかで見たことある楽器のような…?

師匠 :この楽器凄くいいんですよ〜。音もいいし、音量もありますし。
せば :おお〜、何か雰囲気ある楽器ですもんね。
モサド:実はアコースティック・ハーモニーで昨年買ったんです。
せば :魔窟ですか! なんだか見たことある楽器のような気もするんですよね。
モサド:あそこのマスターの練習用のを強奪して購入したんですよ。あはは。


…そしてアレな方がまたひとり。
posted by せばすちゃん at 11:41| Comment(8) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月18日

目指せ! ぶっ飛びリーラー

先週は「狼の巣」こと「フィドルの会」に参加したりとネタはあったのだが、記事をアップするタイミングを逸してしまったので、今回は第91回目のレッスンのお話。

いつも通りにエアから始まるが、今回はなかなかに好調。弾き終わると師匠がニヤリと笑って、「だいぶ練習されてますね」とのたまう。ふふふ、相変わらず流石よの…越後屋。最近はまた時間を見つけては基礎練と各曲のおさらいをしているからな。それを1曲聴いただけで見抜くとは、なかなか…。 と、ひとり胸の中で師匠を越後屋呼ばわりしつつほくそ笑む。端から見たら、とっても気持ち悪いに違いない。

ジグもだいぶメロディの流れや抑揚がよくなってきた。ホーンパイプも表現を考える余裕が出てきつつあるし、リールも基礎的なパターンは身についてきて、ビート感が出てきている。ごくごくゆっくりではあるが、成長はしているようだ。そこで、もうちょっとリールをやってみましょうかと、久しぶりの新曲を頂く。渡された譜面は「Humours of Tulla」。 おおおう、キタコレ! これもアイリッシュではメジャーな曲で、非常にシンプルなメロディでリズム感溢れる曲だ。「神様」と称された(注:現役デス)マーティン・ヘイズが超ぶっ飛んだ演奏をしているテイクが非常に印象的だ。また我が永遠のライバル(と一方的に思っているだけだが)Padawan氏が、やはりこの曲をメチャクチャカッコよく弾くので、私もいずれは弾いてみたいと思っていたのである。

ちなみに、こんな曲ね。
http://jp.youtube.com/watch?v=y_VKclka7B8 (You Tubeより)

上の動画は結構な大編成で弾いているが、この曲は達人が弾くとフィドル一本でも猛烈にカッコいい。リズム感はもちろんだが重音を使ったり、微妙な音程を使ってコード感みたいなものを表現してしまうようで、「何故フィドル一本でこんなカッコいいんだ、コノヤロウ!?」と叫びたくなること必至である。ちなみに師匠も、「次はビデオ持って来て下さいね」とのこと。模範演奏をしてくれるそうだが、師匠が自分からビデオを持って来いなどと言うのは、レッスン開始以来初めてのことだ。きっとぶっ飛んだ模範演奏をしてもらえるに違いない。



思わず、ハイビジョン・カメラに買い換えて行こうかと思ったのは内緒だ。
師匠のファンに高値で売れば元とれそうだしな〜…とか思ってみたり。
posted by せばすちゃん at 12:42| Comment(11) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月02日

東侵作戦・再び!!

オールナイト・アイリッシュ・セッションという一大イベントが終了したばかりであるが、修羅のフィドル道を歩まんとする私には休息は許されないようだ。どう考えても格上の相手と対峙し、ボコボコにされながらもそこから何かを吸収しようとする正面突破・超実戦的概念のもと、この道を驀進している私。これがベストの道のりだとは決して思わない。しかしまた、ベストの道を行くことだけが正解だとも思わないし、愚かしいと判っていても踏まねばならぬ轍というものは確実に存在するのである…にはな。 そして何より、私自身が戦いのない世界には生きられない性(さが)なのである。この性格ゆえ、ひとつの戦いが次なる闘争を呼び、連鎖を形成していく。

実は、オールナイト・セッション企画と同時進行で、水面下では極秘裏に次なる戦いのステージが設定されつつあった。5月に東京出張が決定した私が、関東の某フィドラーへ一通のメールを出したのが、全ての始まりだった…。今思えば、メールを出す相手を間違っていたとしか言いようがない。そう、在関東軍・中央参謀司令部のモハー氏である。


せば:5/10に東京行くので、遊んで貰えませんか? あまり激しくないところで、まったり♪
もは:わかったアル。調整して連絡するアル。
せば:お手柔らかにお願いしますね^^
        (数日経過)
せば:どうなりました〜?
もは:@さん、yutaさんが来るアル。熊さんも興味しめしておられたアル。


筆者注)
@さん  :かのpadawan氏を撃破したという超凄腕・女性フィドラー
yutaさん:知らない曲はないというくらい、何でも吹ける超絶パイパー
熊さん  :泣く子も黙る超絶技巧・爆音フィドラー



…お、お手柔らかにっつっただろうがぁあああ!!?? 他にも豪華メンバーになりそうだとのこと。 どう考えても、耳か脳に失調をきたしているとしか思えないメンツの揃え方である。 要精査である。頭部MRIから脳波までフルコースで検査が必要だ。おまけに会場は初めて伺うアイリッシュ・パブ。まさに「生かして帰さん・オーラ」バリバリである。げふっ。

しかし、噂の@さんのフィドルも一度拝聴してみたかったし、昨年末に生まれたyutaさんとの確執(参照)にも決着をつけねばならない。そう思えば、萎縮しつつあった闘志も再び燃え上がるというものである。 燃えよ、俺の小宇宙(コスモ)!!  (ふるっ)



というわけで、次なる戦場は東京・六本木!!

開催日時:5/10(土) 19:30 〜
開催場所:東京・六本木 Cock O' the walk (HPはコチラ)
参加費等:無料 ただし要・オーダー


銀河の歴史がまた一ページ…
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2008年05月16日

オペレーション「N.S.I.」発動!

先日、ついにアイリッシュ・レッスンが第100回を迎えた。 ひゅ〜、どんどん、ぱふぱふっ…と言いたいところだが、どちらかと言えば喜びよりも焦燥の感が強い。すったもんだと悪戦苦闘の約3年間であったが、過去記事を辿りながら思い返すと、驚くほどの我が身の成長の無さに愕然としてしまうのである。

さて、記念すべき第100回レッスンだが、今回は一時間レッスンなので時間に余裕があり、色々なことを試すことが出来た。しかし、今回またしても巨大なる障壁が私の前に立ちはだかったのである。


offcal.jpg

上は、ホーンパイプの「Off to Callifornia」の楽譜。実は師匠の楽譜は常々進化しており、HPに掲載されているものとは現在は違う弾き方をされてているものも多い。まぁもともと、アイリッシュはボゥイング・パターンは自由だし、各自が好き勝手弾いているものだしね。 師匠がちっともHPを更新してくれないという事情によるものでは決してない。 とにかく、楽譜上は上段のように記載されているが、最近私は下段のような表現で弾くことにトライしている。2音ずつスラーで繋ぎ、それぞれアップ・ダウンの一弓で弾ききってしまおうのココロ。画一的なボゥイングの中に意図的にスラーを織り交ぜることで、曲想に変化をつけようという作戦だ。師匠は単純な繰り返しを嫌うので、各種装飾音を使ったり、こういうボゥイング変化をつけることで、曲の表情を変化させていく。


しかし、楽譜にすればたったこれだけのことが、私を苦悩のドンゾコに叩き込むデス・トラップであろうとは思いもよらなかった。

offcal2.jpg

ホーンパイプの特徴はフレーズの終わりに「キメ」があること。「ちゃん・ちゃん・ちゃん」という4部音符の3連打、もしくはそのバリエーションが多い。この曲の場合は第2小節のアタマ部分で、青○の部分にアクセントを置くと、俄然ホーンパイプらしくなる。この「決め」はホーンパイプ特有の泥臭さの一因でもあるのだが、これがバッチリ決まると非常に弾いていて楽しい。それこそ麻薬的な楽しさだ。 ホーンパイプがいまいち好きじゃなかったアナタもこれを意識して、レッツ・トライ!


さて、この部分で何が困っているかと言うと、このスラーがそれぞれ移弦を含んだスラーだということである。どうも私は移弦の際にアクセントを抜くことが出来ないようで、本来であれば青○の部分にくるアクセントが、赤○の部分に来てしまうのである。要するに、移弦した初めの音は全開でなければ弾けないという困った症状なのである。う〜む、発音の立ち上がりをよくするのに腕力に頼りすぎていたのだろうか? あとは裏拍にアクセントを置くポルカの弾き過ぎという可能性も無きにしもあらずかも? しかし、まさかバイオリンを始めて3年…いまだ移弦すら出来ていないとは…。ちっ、基礎を疎かにしていると、こういう時に困るぜ。


しかし、「反省はしても後悔はしない」を人生目標にしている私。基礎を疎かにするというのは基本方針通りである。言ってみれば予定調和、やってきて然るべき壁なのだ。困難を恐れておっかなびっくり進むより、出てきた困難をその場その場で片っ端から叩き潰す! これこそが正しい生き方だろう…漢として!!


というわけで、オペレーション「N.S.I」が発案・稼動されることが閣議決定された。これは、移弦・アクセントづけを練習するために新規開発された、開放弦を多用した特製トレーニング・プログラムである。コイツを最近また悩み始めているボゥイング練習に組み合わせて反復練習するのだ! ぬははは、師匠よ、次回のレッスンを心して待つがよいわ! そして、私がどうしてもうまくアクセントを乗せられないのを横目に「ぷぷっ」と笑われた、その「ぷぷ」を激しく後悔するがよい!! …って、どう考えても、次は大爆笑されそうだなァ。



え、「N.S.I.」は何の略かって? 「らかやか弦大作戦」に決まってるだろう、常識的に考えて。

posted by せばすちゃん at 19:59| Comment(40) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月25日

艱難辛苦与え過ぎ!

なかなか進展がないので、しばらく書いてなかったレッスン報告だが、先日のレッスンでまたもや無理難題を吹っ掛けられたので、久しぶりのアップ。


最近は主にリールに主眼をおいてレッスンを行っている。まずは2・4拍にアクセントをおいて、大きな2ビートを感じさせるような練習を繰り返し行っている。口で言うと簡単なのだが、実際にやってみると「ナメとんのか、おどりゃ!」と絶叫せずにいられない難しさがあるのだ。しかし、愚直なまでの反復練習のみがこれを可能にすることを私は知っている。風車小屋に立ち向かうドン・キホーテの如く、雨の日も風の日も、ただひたすらに「Drowsy Maggie」と「Mountain Road」の2曲のみを弾き続け、ようやく師匠から「ビートが感じられるようになってきましたね!」と言われるところまでやってきたのである。

くっくっく…ついにリールのビートを手に入れる日がやってきたか! アイリッシュの花形と言われるリールである! リールをリールらしく弾けてこそ、アイリッシュ・フィドラーを名乗る資格が持てるというものだ! さぁ、今こそ跪け、下民どもよ!! 我が魂のリールを…!!


師匠:「それじゃ、次はパルスも考えてやってみましょうか」



ぱ…パルス? 何ソレ? 滅びの言葉か?? 聞きなれない単語に困惑を隠せない、せばすちゃん。しかし、いつもながら思うのだが、調子に乗ろうとする私を見事に制御する師匠のタイミングといい、技術といい、もはや芸術の域である。手綱を握られるってのは、きっとこういうことなんだろうな…。

実は私の本業の分野では、パルスというのは珍しい言葉ではない。脈拍を示す単語で、心肺蘇生後に「パルス・チェック!」などという使い方をする。しかし、音楽の世界においてパルスという言葉・概念は聞いたことがなかったのである。師匠によると、「ビート(拍)よりも小さい、いわゆるノリを作り出す、リズムにおける最少単位」ということのようだ。う〜む、言いたいことはなんとなく解るが、はじめて聞く用語だ。帰ってwebで調べてみると、どうもジャズから生まれた用語っぽいが、説明は様々で、どれが定義なのかハッキリしない。

とりあえず定義は置いておくとして、具体的にどういう練習をするかというと、ちょっと跳ね気味に弾いてみるのである。例えば8分音符が2つあった場合、ひとつめの8分音符は長めに、ふたつめの8分音符は短めに弾いてスウィング感を出すのである。この長さの割合でスウィング感が変わるのだが、これを色々変えて弾く練習をせよと仰られるのである。しかも、2・4拍にはアクセント置いたままで。 そんな、ご無体な! 出来るわけなかとね、そげなこと! などと方言っぽく心の中で激昂するが、いとも簡単に模範演奏を繰り出す師匠。 「最初はコレくらい極端に弾く練習して、こんな感じで弾いてみるとか♪」 爽やかに、あくまでにこやかに超絶プレイを連打する。 まさに変幻自在! ぬぐわっ、か…カッコ良すぎる!! これはマスターせねばなるまい…漢として!!



かくして、またもや無理無茶無謀な宿題を抱え込み、帰途へつくのであった。しかしまぁ、次から次へと課題が尽きないものである。解ってはいたが、道程はまだまだ長く、険しい。
posted by せばすちゃん at 11:43| Comment(9) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月31日

孔明、恐るべし

リールをリールらしく弾くために、パルスを考えるということを前回のレッスンで教わり、現在はそれを踏まえ、かなり跳ね気味に弾く練習をしている。

shuffle.jpg

「跳ねる」というのがピンとこない人に説明すると、8分音符がふたつある場合は、前を長く、後ろを短く弾くのである。例えば上記のように前を4分の3連符、後ろを8分の3連符の長さで弾くと、「跳ねたリズム」となる。いわゆる「シャッフル」と言われるリズムだ。この前後の長さのバランスを変えると、色々なリズム感を生むことが出来る。前を付点8分、後ろを16分くらいのバランスで弾くと、かなり跳ねていることになる。このバランス感覚がセンスの見せどころ。かつてのヒット曲「Rosanna」なんかは、独特の跳ね具合から、「TOTOシャッフル」などと言われたものである。(参考音源) ネタふるっ。


ところが、リールでこんなに3連符バリバリっぽいリズムで弾いてしまうと、滅茶苦茶ダサくなってしまうのである。ここが難しいところで、「よく聴けば跳ねているが、そんなに極端には跳ねていない」という絶妙のノリが必要とされるのである。しかし、良識あるフツーの人間はそんな簡単に跳ね具合を変えたり出来はしない。3連符に近い極端な跳ね具合で練習はしたのものの、「ダサいこと、ここに極まれり」と言った風体だ。練習の成果を師匠に披露しつつ、その悩みを告げる。


せば:こんな極端なノリで練習はしてみましたが、微妙な跳ね具合が出せないんです…。
師匠:ははは、難しいですよね。
せば:人が悩んでるのに…相変わらず爽やかだな、コノヤロウ。 (注:心の声)
師匠:それじゃ、今度はノリは考えずに普通に弾いてみましょうか。
せば:…ほえ?


せっかく跳ねる感覚を掴むために練習してきたのに、普通に弾けだと!? この一週間の私の努力は何だったのか!? それなら最初っから普通に弾かせておけばいいではないか! 今更そんなこと言われたって…あれ?? なんかいいノリ出てない?


師匠:でしょう♪ そういう練習したあとに普通に弾こうと思っても、微妙な跳ね具合が残るんですよ。


な、なんだと…? ということは、私のリズム感や補正能力まで見越し、計算したうえで、最終的に微妙な跳ね具合となるように、あんな極端なリズムで練習させていたというのか!? それはもはや、人智を超えている。くっ…孔明だ。 平成の孔明は駅前第3ビルにいた。 見事に掌の上で転がされてるよなぁ。司馬懿の気持ちを、ちょっぴり理解。


師匠:それじゃ、次は口でリズムを口ずさみにながら、ノリを作っていきましょうか。



んなマネできるか〜!! そしてまた絶叫の日々は続く。
posted by せばすちゃん at 15:15| Comment(5) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月18日

正しくボウを鷲掴め!!

いよいよ今年度のレッスンが始まった。本当は先週がレッスン初めだったのだが、仕事の都合でいきなり参加できず。 うむ、今年も順調な蹴躓き具合だ。 もちろん、あまり練習も出来ていないので、おっかなびっくり教室の門を潜る。今年も相変わらず師匠は爽やかだ。もっとも、DEATHメガネっぷりも今年も変わらないんだろうがな。 今年のレッスンも気の抜けない過酷なものになるんだろうなぁ…ふう。



さて、年が明けても最初の曲は「Down by the Sally Gardens」から。気がつけばアイリッシュ・フィドルを習い始めて足掛け5年目に突入してしまったのだが、未だにこの曲は毎回弾いている。その割にはなかなか上手く弾けない曲の代表格だけどね。そこからジグ〜ホーンパイプ〜リールと課題曲を弾いていく。う〜ん、なんだかこうイマイチ、パッとしない。一通り弾いてみたところで師匠が言い放つ。


師匠:弓をちょっと寝かせすぎですね。
せば:!!


bangle.jpg


いや、実は指摘されるまでもなく自覚はあったのである。リールでテンポが速くなってきた時に音にノイズが混じりやすいのも、そのせいではないかと。 要するに弦の張りに対して直角に弓を当てるのが基本形なのだが、私の場合はこの弓と弦の角度がつきすぎているのである。達人になれば、この角度を変えることで毛の接触面積を変化させて音色をコントロールしたりするのだが、私の場合は意図してやっているわけではない。いや、実は本当は最初は意図的にやっていたのだ。安定しない高音域の音色を、こうすることでちょっと誤魔化すことができることに気づいた私は、いつしか極端に弓を傾ける悪癖をも獲得していまっていたのである。

気づいてはいたものの、一度ついた癖を修正するのは難しい。プロの野球選手だって自分のフォームを修正することは非常に困難なことなのだ。理屈では解っていても、そう簡単には正しいフォームは手に入れられない。しかし、世の中には簡単に不可能を可能にしてしまう漢もいるのである。 しかも、とっても身近に。



せば:ですよね〜。気づいてはいたんですが、なかなか修正できなくて…。
師匠:それじゃ右手の中指をもうちょっと深くしてみて下さい。
せば:ほえ?
師匠:そして楽器を構える角度をもうちょっと、こう…。
せば:ふむふむ?
師匠:それじゃ、これでもう一度弾いてみましょうか♪
せば:(たったそれだけ!? んな簡単に修正できたら誰も苦労…)

               (試奏中)

せば:!!
師匠:…いきなり音が良くなりましたね。


ジーザス!! 弾いてる自分がまずビックリ。 師匠も自分で指導しておきながら、一瞬息を飲むほど良い音が飛び出す。しかも、音もデカイ。こ、これが失われし虎徹の本来の力なのか!! 練習不足は勿論だが、いつのまにか変な癖がついてしまい、本来の虎徹の音色を発揮できなくなってしまっていたようである。おまけに苦労していたリールのクロス・ボゥイングなんかもやりやすくなっている。そうか…またもやフォームの崩れから調子を崩していたのか。

しかし特筆すべきは師匠のコーチング能力である。スポーツの世界でも「ここをこうした方がいい」という評価は出来ても、「どうすればそう出来るのか」を伝えることは非常に難しい。そこがコーチやトレーナーの能力となるのだが、師匠はその能力にも長けているようだ。たった二つの点を意識させるだけで、ここまで劇的に改善するとは…う〜む、5年経っても一向に倒せる気がせん。 (まだ倒す気だったんかい)



ともあれ、今年度初のレッスンにてフォーム修正を果たした、せばすちゃん。今年も突っ走りマス!!
posted by せばすちゃん at 23:31| Comment(15) | TrackBack(0) | レッスン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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